きのうはやあるきのじいさんにおいぬかれる

犬と酒依存症のおっさんが、車椅子を漕ぎながら、ネガティブに日々見たり聞いたり感じたりした暗めの話題を綴ります。

Misaka Pass とへんろみち

2012-05-29 05:00:00 | 近場の異邦人
昨日の話。

平日が休みなので、一日仕事にでも行くか(日本語変ですが意味はそのまんまです)、それとも遠出して一日走りに行くかと迷っていたら、ムスコが中間テストだというので、こりゃ昼は家にいる方がいいかと勝手に思い、半日走りをすることに決める。平日は伊予鉄のエコ定期の割引(定期区間外が100円で乗れる!)ができないので、なるべく公共交通機関を使わずに、半日走ることにする。

行き先は「MisakaPass(って表示に書いてあった)」にする。約10キロ余りで標高700メートルまで駆け上がるということは、四万十川ウルトラの峠越えの練習にぴったりである。今の職場はもろにその日イベントがあって休みが取れないので、職場を変わらない限りは参加できない夢の四万十なんだが。
とりあえず、家を出る。当初の予定では、遍路道から峠に出て国道を降りるルートを考えていたが、初めはトイレに入ることも多かろうと、国道から走るコースにする。これが結果オーライだったりする。
国道沿いで二回目のコンビニのトイレに入った直後、発見。

自由に節度は必要かどうかは別にして、自由であるから考えなければならないことがたくさんあるのはその通りだと思う。さらに国道を進む。

大森彦七の墓とある。どこかで聞いたことがある。
ようやく、峠道の入り口に着く。実はこの時点でそこそこ走っているのでかなりへばっている。

さっきの「自由の節度」が書いてあった寺は、別道の分岐点にあり、この先の坂道を考えるとやっぱりもう少し楽な感じの道に変更しようかどうしようかと思っていた気持ち半分で写真撮っている。右に出るのも悪くないしなと思ったりしつつ登り始める。
この時点で、標高200メートル。気分的に思いっきり疲れる。

途中で止められない性分なので余計にである。勝手に昼までに帰るという目標も立てているのでそれも重圧になる。
この先のトンネルを抜けると、思わぬ方向から思わぬ道が現れる。

この辺、車で何回通ってもよくわからないのだが、トンネル辺りがぐるっとループ状態なので、方向がいつの間にか変わる。今回もだまされたような気分で先に進む。
最近できた「三坂道路」は自動車専用らしい。走る機会があればと思っていたのでちょっとショック。

分岐の先の自販機でスポドリを補給。結構消費する。
ここから先は、車がさらに少なくなる。

だいたい2キロで標高100メートルぐらいあがっていく感じらしい。スキーやらドライブやらツーリングやらで何度か通った道だが、こんなとこ脚で走るとは思ってなかったな。
遠くに帰り道に通るであろう集落が見える。

このトンネルもどこに抜けるか分からないまま今日に至る。

この辺でもう500メートルは超えている。ということは、さっきの三坂道路は、かなり下の方から道がついていたから、思った以上に使える道路なんだろうな。
峠道の最後にある勾配。そしてトンネル。

距離のポイントにペイントが。

で、ようやく700メートル。あと少し。

で、越える。

久々に立ち寄る峠を下りてすぐのドライブイン跡で、2回目のスポドリを購入。この先しばらく店はおろか自販機はないはずだ。以前はドライブインとか休憩所みたいなのがあって、アイスでも買うかと思っていたので、拍子抜け。自転車の人も二人ほど水分補給している。時間は計ってないが思ったよりかかったはず。でもまあ「MisakaPass」制覇。

で、後半戦。

もう、いきなりこんな道で止めようかと思う。蜂やら蛇やらいそうでねえ。蚊ぐらいなら何とか我慢もするが。距離数がよく分からなかったが、来た道を戻るのはえらく時間がかかりそうなので、意を決して進む。
山とか山道とかトレイルとか、あんまりというより絶対避けたかったんだけど、見通しが甘かったか。でも十分リサーチしてればこういう道はまず走らないからなあ。

見晴らしが良いところに出る。やっぱよかったと思う。完全な山道だが。

さらに進む。



トレイルなんて。初めてみたいなもんだから、写真をたくさん撮ってしまった。振り返ると壁のような斜面があった。

降りるのも大変だが、こんなすごい山道で、ゆっくりしか進めないことを考えれば、降りるルートにして正解だったと思った。靴もたまたまネクサスやニューヨークではなくK-SWISSにしていたのはよかった。この結構ソールに深めの溝が細かくついているタイプのだったので(しかし減りは早い早い)。
まあ、これが山道ではなくちゃんとしたへんろみちなんだなと。至る所に小さな「へんろ道」の札が木にかけてある。誰かが通った道であるというのは、それだけで安心もするし勇気も出る。
休憩所にお遍路さんと思われる方が着替えていた。気温が結構上がっている。

ここからはややなだらかになる。

と思ったら見かけだけで、勾配はきついまま。かなり脚に負担がかかっているのが分かる。

集落の奥の方に出た。そして、坂本屋。以前この近くまで来たときは、ここまでは上がって来れんかったなと思いながら、実物を見る。

そこからさらに降りる。この辺から道は分岐が多くなり、さっきの「へんろ道」のステッカーがナビになってくれる。そして、以前来た網掛け石。

さらに降りて、札所の近くへ。さっきの坂本屋から少し降りたところと、この辺からは、国道に抜ける道があるようだ。昨秋だったか、ここから抜けたことを思い出した。

これまでの道の険しさを考えると、あの時はまだましだったかと思ったりもする。
札所近くには「○○屋」の名前で、お遍路さん向けの店が出ている。

炊き込みあります、がお遍路さんにはそそるフレーズかもしれない。
で、ここからは、何とか粘って、家まで無事に帰る。予定していた時間には間に合わなかったが、ムスコはまだ帰ってなかった。10分ほど家の庭で犬と寛いでいたら帰ってきたので「ラーメン行く?」「行く」ということになる。ムスコ氏は普段あんまりフットワーク軽い訳ではないので、まあ乗り気でよかったよかった間に合ってよかったよかったと京都白川の天下一品のこってりラーメンを一緒に食う。


午後からは本格的に疲れて何も手に着かず。今回のルート。

トイレ除いて5時間半。予定外に走ったな。あと初トレイルも。