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「黒革の手帖」ラスト比べと武井咲の勝負きもの

2017-09-20 08:36:05 | ドラマのなかの着物

 

ドラマ「黒革の手帖」(テレビ朝日)の

ラストシーン、印象に残りました。

元子(武井)の新しい店の開店の日、

安島(江口)は結婚式が始まろうというまさに

その瞬間に警察官たちがずらり。

しかし、最後に二人はなぜか笑みを浮かべて。

その前に安島の結婚相手が大笑いするので、

同じような、自嘲的な笑いにもとれる~~。


気になったので、原作を読んでみました。

図書館では予約がいっぱい、

買うのはちょっと、ということで、

そうだ全集なら、ということで。

初代元子の山本陽子さん。文藝春秋刊より

 

原作では、安島の子どもを宿した元子。

しかし流産しかかって、搬送された病院が

原作では産婦人科医の楢林のところ。

私は、この二人に殺される!」という

悲鳴が密室の手術室にいっぱいに響いた、

とあります。

二人というのは、楢林と婦長の市子です。

 

米倉涼子の「黒革の手帖」

米倉さん、可愛いですね。2004年だから13年前。

 

これは拝見していませんが、

波子が「黒革の手帖」のことを警察に話して、

追われる元子走って逃げる元子、だそうです。

 

私今回のドラマも三回目からだったので、

波子がなぜあれほど元子に敵対意識を燃やすのか

よくわからないところがあったのですが、

原作を読み、なるほど。

波子が開くはずだったクラブの邪魔をしたのですね。

 

ドラマ比べてみると、時代を感じますね。

お金を持っている人が産婦人科から

美容外科になっている。

少子化だもんね。

原作は業界事情が詳しくて

「お勉強させていただきました」

私の役に立つとは思えないけど。

 

で、ドラマで、武井・元子が店を取り戻すため

裏取引の領収書をもって

ドンに交渉に行くときの勝負きもの。


さや形の帯が悪漢、もとい圧巻です。


さや形模様は卍からできていて、

卍は仏教用語で「万」の字の代わりに用いられます。
「万」とは「よろず、すべて」という意味合いをもち、
宇宙、無限などをあらわします。

花邑の帯遊び」参照。


「すべてもらいます」という元子の意思を

表しているのかも。

秋月さん、このときの着物、

どんなものにするか

かなり考えたのではないでしょうか。

秋月さんほどの方が無意味に

チョイスしたとは思えません。

黒革の手帖のきものと秋月洋子さん」

そしてさや型。

すべていただきます(笑)。


ゆえに(?)ラストの笑みは、

盗まれた裏取引の領収書と

黒革の手帖、実はニセモノで、

あの二人が事情聴取を受けたときに、

ニセモノだと口裏を合わせる。

あれほど簡単に盗まれるとは思えないもの。


そして安島は政略結婚から解放され、

元子はスキャンダルといえ名を挙げ、

店は好奇心にあふれた客で大繁盛、

というふうに、私は読んでいるのですが。

どう転ぶにせよ、よくできたラストだと思います。


それにしても、やはり「勝負」するときには

着るものもバシッとするもんなんですね。

さや形だわ、さや形。

これまで勝負に勝てなかったハズだわ。

 

悪女たちの老後」


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