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「女系家族」のきものを石田節子さんが

2014-07-17 08:54:22 | きものの本&本


発売中の「きものサロン」で面白い記事を見つけました。

衣裳「らくや」の石田節子さんが、小説のなかに登場するきものを実際にコーディネイトしているのです。

今回が初めてで、取り上げているのは山崎豊子さんの「女系家族」(新潮社)。


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きものは紫の絞りに綴れの帯です。

このシーン、なかなかにすごいシーンです。



「女系家族」という小説、船場の老舗の遺産相続をめぐってすさまじいばかりの強欲さが繰り広げられるのですが、

離婚して戻ってきた長女の藤代が、父親の「妾」(愛人)の家に押しかけていくときに着るのがこのきもの。



愛人文乃が子どもを身ごもり、「妊娠腎」で療養中。

そこへ、「値段の高そうな着物ばかりで、見ているだけでも、しんどうなりまんな」というくらいの派手な着物で、叔母を先頭に三人姉妹と番頭が押し掛けるわけです。



「薄紫の匹田絞りの着物に、臙脂唐草の本綴れを締めた豪華な衣装」と小説にありますが、モデルさんが華奢なせいか、藤子さんの意地悪パワーの迫力、今一つ伝わらないのが残念ですが、もちろんドラマを再現するのが目的ではありませんの
で~~。

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対する愛人は、寝床にいますから、寝間着を「白地に蚊絣の仕立ておろしの浴衣」に改め~~、とあります。

衣裳的には、分が悪いですが、蚊絣で毅然と対するほうがかえってすがすがしさは出ますね。



残念ながら、観ていないのですが(ビデオ屋さんになかったの)、映画では藤代を京マチ子さん、文乃は若尾文子さんです。

ドラマになったようですが、藤代に高島礼子さん、文之は米倉涼子さん、年齢は別にして、逆のほうが合っているような。

米倉さん、「私、病気になりませんから~~」とでも言いそうです。


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この小説、船場生まれ、船場育ちの山崎豊子さんらしく、当時の着物と、習慣が細かく記されていて、そちらがものすごく面白い。


たとえば、昔は「妾の本宅伺い」は草履は許されず、下駄履きと決められていただそうです。


「わかりました。気を付けます」

とは思いませんが、

ふーんと、思いますね。

そのほか、当時の着物の値段、「あんたかて、遺産相続したら、こんな着物なんぼでも買えるのだっせ」

なんてセリフがボロボロ出てきます。

そうかあ、遺産かあ~~。


この企画楽しみです。

私も、ほかの小説で、登場人物のマネをしてみようかな(できるのか?)。

持っている着物から逆に小説選ぶとすると~~、まっ、この「女系家族」は無理でしょうね。

いや、文乃が寝間着代わりに着る蚊絣なら持ってるぞ。


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