ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫

書籍「年金五万円が教えてくれたお金の向き合い方」「あるもので工夫する楽しい節約生活」は9万部。工夫の毎日は続く。

おうち、好きですか?ー町田康の「リフォームの爆発」

2016-09-25 21:05:20 | きものの本&本

 

早くもリフォーム欲が出てきた我が家。

そんなとき見つけたのが

町田康さんの「リフォームの爆発」(幻冬舎)。

ただならぬ文学的ビフォアアフター」と帯にあります。

図書館で借りようと思ったら、「ただならぬ予約数」

仕方がないので?買いました。


この人の本、読んでいる最中は大笑い、

の面白さなのです。

もう文学的ライブ感いっぱい。

それだけに一回限りと心得て拝読しているのです。


予想にたがわぬ面白さ。


本は、ご本人とおぼしき人物が「犬と猫」という家族、

のためもあって、大幅にリフォーム。

そのリフォームの過程がやたら面白い。

いま流行りのおうち「片づけ論」?やら

「建築論」やら「職人気質」やらを織り交ぜながら、

「ひとつ気になり始めると、

あちらもこちらも気になりはじめる」

永久リフォーム論を提唱。


 

リフォームには

①夢幻理論 

②御の字やんけ理論 

③夢幻ポイント因縁理論

この三つがあり、

最初の夢幻理論だけを紹介すると、

マイナスの要素に積極的な意味を

付することによって、

これを乗り越える理論~~。


まあ、一言でいうと、我慢するということですね。


しかし、おうちのことを描くのに、

これほど面白く描けるなんて、

それこそ才能の爆発。

リフォームは「あっちを直せば、

こっちが立たず」で、

永久に続くというのも頷けます。

というか、おうちって、モノ一つの置き場所でも

何か月か住んでみないと、

その最適さ加減ってわからない。

 

で、これを読んで思い出したのは

はるか昔に読んだ安部公房の「砂の女」


 

ああ、もう傑作中の傑作。

 

砂丘に迷い込んだ男が、砂の家に閉じ込められ、

そこに住む女と一緒に毎日毎日砂を掻き出す。

それをしないと、家が砂にうずまり、波及的に

村落全体に被害を及ぼすから、

もうおうちの奴隷状態。


何度かの脱出を試みるも失敗。

ついにあきらめて、砂を掻きだしながら、

砂の研究に取り組み始める、というお話~~。


若いときに読んで、すごい観念・メタファー小説

だと思ったものだけど、この小説って、

単純に「家事小説」だったのね。

家事から逃げる男、

追いかける女~~。


毎日家事をしないと、おうちはめちゃめちゃってわけ。

誰がするの?ってわけ。

 

 

おうちって、人がくつろぐためにあるはずだけど、

家をきれいにする、片づける、

それ自体が目的になっていることって

あるような気がする。


家族の一人はくつろぎたいのに、

もう一人は「片づけ」たい。

このせめぎあい。

この相性が悪いと、かつての我が家のように、

「片づけて!」

「あとで!」と

ケンカが絶えない悲惨さを呼ぶのも

おうちの怖さ。


棚を作るために、構造のなかの木材を

調べる「下地探し」の道具を購入。


そんなわけで、シアワセになるためのおうち、

リフォーム、家事、片づけも、

ちょっと間違うと~~。


あなたはおうちが好きですか?


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ありがとうございます。

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