閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

髪結い夫婦

2012-02-09 07:06:35 | 閃き
いつもの理髪店に行った

出張を前に、時間も無く駆け込んだ

この店との付き合いも古いから、ここの夫婦との付き合いも古い

親父が鋏を持ち、奥さんが髭や洗髪を担当する

これこそ二人三脚の姿であり、力を合わる事で成り立っている

親父一人でも出来るが、奥さんだけでは出来ないので

どうしても一歩下がる事になる


だが今回はちょっと違っていた

元々お喋り好きな夫婦なので、私とはよく話しをするが

他に客も来なかったので、私は二人を相手に話す羽目になった


話題が夫婦の話しになると、急に奥さんが親父を責めだした

どうも親父から受けた仕打ちが腹に据えかねているようだ

いつにも増して饒舌になり親父の仕打ちが、いかに酷いかを説明する

親父も、夫婦の内輪の話しなので苦虫を噛みながら愛想笑いをしている


夫婦は歳を重ねればこその問題もある

つまり、新婚当時や、育児の頃、子供の結婚、孫の誕生等など

その時期ならではの問題があるのだ

夫婦はこういった問題を共に受け入れて乗り越えて行かねばならない

だから、お前がいて有り難いのだ


喧嘩するほど仲が良いと云うが

二人っきりに戻った時ほど相手を思いやらねばならない

老い先が短くなれば尚更だ


私が帰った後、怒りも忘れて、又、仲の良い夫婦に戻っていて欲しい


やっぱり髭を当たっている時は眠りたい

今日は物足りない気分だ