閃き

変化も気付く事も無い平凡な毎日の中にきっと閃きがあるはず。閃きを求めた記憶

太陽光発電への危惧

2018-08-30 07:44:00 | 閃き
日本全国どこへ行っても太陽光発電のパネルが視界に入ってくる

石油エネルギーから再生可能エネルギーへの利用は確かに意味があると思うが、その無秩序の設置に対して疑問がある

ブームは過ぎたと言われているが、固定価格買取制度が20年の期間を保証しているので見込みを立てることは可能になっている

しかし、所詮は設備による回収なので故障が無く、太陽光パネルの劣化による発電効率の低下については未知の領域である

つまり、原発と同じで長期間にわたり無事に使用できたかどうかはその時を迎えてみないと判らないという事である

私の友人も何人かはこういった投資を行っており、投資金額に対する利回りの良さは、銀行から資金を借りて金利を支払っても採算が合うという

本当にそうなのであろうか


太陽光投資を行っている殆どの投資家が試算する内容は、土地代の借入金(自己所有は借入金は無いが、固定資産税の支払いが発生する)

銀行からの融資による返済が支出の主だったもので、売電額と支出の差が実質収入となるのだが本当にそうであろうか

売電額は一定価格であったとしても発電効率の低下による減収、装置の劣化や故障に対する修繕費、土地の管理費(更地なら雑草対策など)を20年先までどう見込んでいるのかである

そして最も重要なのは、20年満了後の太陽光パネルの撤去費用である

この撤去費用は収入が終わった時点に一挙にかかってくる費用、この費用を見込んで20年間で積み立てておけば問題は無い

企業ならば減価償却費用にあたるが、これも別の用途で突き込んでしまったらゼロと同じである


産業廃棄物の民間管理最終処分地の末路について以前ブログに書いた事がある

埋め立て計画を立てて、廃棄物を受け入れている時は巨額な収入がある

何故、それだけの収入が認められるかと言えば、満杯になって受け入れを終了した後でも50年間にわたり排出される水の成分を管理して適切な処理を行うためにその費用を蓄えておく必要があるからだと、担当役人からの説明を受けた記憶がある

しかし、実態はしばらくすると会社は倒産し、経営者はトンズラするので、結局自治体が税金を使って尻拭いをする羽目になる

何故かといえば、そこに産廃処分施設の設置許可を行ったのは自治体だからである


これと同じで、最終的にこれらを撤去してくれるのであろうか

どこの馬の骨か判らない会社だとすれば、考えただけで恐ろしい

土地を貸している地主さんも毎月地代が入ってくると喜んではいるが、満了後にトンズラされたら撤去費用は地主が負担することになる

産業廃棄物の撤去費用に関しても、現在と20年後の費用が同じである筈がないが、何倍になっているかは誰も知らない


民主党時代に進めたこの政策の欠点は、時限爆弾のようなものだと思う

認めてしまったものは止められないのだ


太陽光発電は学校や病院、公官庁のような昼間に活動する施設に取り付けて、投資ではなく自己消費用として電気料の削減に使用し、エアコンなどの使用に苦心する必要が無いようにするなどに方向修正した方が良い

詰まり、早めに自己消費型への転換を図り売電価格を一般の電気料金に上積みして電力会社の負担を減らすという馬鹿げた政策を廃止するべきだ

補足、自然回収エネルギーは電力会社が電気を買うのだが、その費用は一般の電気代に加算されているので実質負担がかからない仕組み、詰まり我々庶民に付け回しているのだ