集団的自衛権に関する憲法解釈の変更が問題になっているが、そもそも憲法の解釈の変更というのが判りづらい。
最高法規とされているが、解釈でどのようにでもなる性質のものなのだろうか。
憲法は、理想として有るべき姿を求めたものなのか、あるいは国民や政府・立法機関が最低限遵守すべき事項を定めたものなのか、定かではない。
勿論私の頭の中で定かでないということなので、きっと判る人には判るのだろう。
てなわけで久し振りに憲法を読み直すことにした。
「世界憲法集」 高橋和之 編 2007.1発行 岩波書店
折角だから、世界の主要国のうち歴史も国の性格も異にする代表的な9カ国の現行憲法を網羅するという、値段のわりには中味がやたら濃そうな本を買ってきて読み始めた。
米国・カナダ・ドイツ・フランス・韓国・スイス・ロシア・中国そして・・・日本。
策定の段階で他の国の参考になる部分をお互いに研究したりしているようだ。
しかし、基本構成のパターンは国の成立過程の違いから相当に違っている。
そして主要国の憲法がこれまで幾度となく改憲されていることに驚く。
問題があるのかないのか別にして、日本国憲法は一度も改憲がなされていないのがいっそう際立ってみえる。
読み始めると、国民性やその国が置かれた歴史的な経緯を含めた国際的な立ち位置が窺えて面白い。
まあ、面白いと言っても、「一気に読んでしまいました!」などの書評とは縁遠い。
老眼鏡の度数変更の必要性を痛感しつつ、読み終えるのはいつになるやら。
