カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

饅頭を買いに立野まで

2021-02-03 16:25:49 | おでかけ
 熊本地震によって、立野付近で通行止めになっていた国道57号線とJR豊肥本線が昨年の8月と10月にそれぞれ復旧開通した。

 国道57号線は、北側復旧ルートと元々の57号線の両方が開通し、鉄道と共に阿蘇へのアクセスが向上した。

 ただ、立野付近で国道57号線から分岐して南阿蘇を通り宮崎県の延岡市に至る国道325号線は、阿蘇大橋の崩落で切断されていた。

 その橋も、元の位置より下流の場所で架け替え工事がほぼ終了し、開通の準備がなされている。

 と、ここまでが一般的な立野付近の状況。

 この立野の復旧状況の映像で、とある饅頭屋さんが紹介された。

 その饅頭を買いに行こうと思っていたのだが、延び延びになっていて、ついに本日決行。

 
 (ニコニコ饅頭)

 国道脇に立てられて小さな看板を見落とし、Uターンして目的地到着。

 JR豊肥本線「立野駅」の駅前広場的場所にその店はあった。

 店から出てきた相方が言うには「とても小さな饅頭ですよ」と、応対した息子さんの嫁さんから、先ずはことわりがあったそうな。

 
 (小さな饅頭)

 なるほど、ポイと一口で頬張れるサイズである。

 創業は明治40年とかいう話で、折角の店を潰したくはないという思いと裏腹に、鉄道も道路も遮断で再開は困難を極めたらしい。

 特に行列が出来るという程ではないが、お客さんは車で三々五々とやってくる。

 
 (立野駅)

 ここは、日本でも数少ない鉄道の「スイッチバック」を伴う駅である。

 列車の進行方向が二度変わるので、初めて乗った時は驚いた。

 また、このJR立野駅は第三セクターが運営する「南阿蘇鉄道」の分岐駅でもある。

 南阿蘇鉄道は、地震のあと不通になったが終点の高森駅から手前の中間付近駅までは部分運行している。

 子供が小さかった頃は、トロッコ列車でトコトコとお伽の国を走るような旅をしたことがある。

 その時は、終点の高森駅の近くにあった小さな食堂で昼食をとった。

 お爺さんが調理を担当し、お婆さんがお客さんの相手をしていた。

 「いらっしゃませ」はまあまあ普通だったが、「お客さん、今日はどちらからいらっしやいましたか?」あたりで意表を突かれた。

 「志村けん」さんの、あのテレビでお馴染みの、独特の震えるような節回しのお婆さん言葉とまったく瓜二つだったのだ。

 これには、申し訳なかったが「我が家」でも長きに亘り笑いのネタにさせてもらった。

 南阿蘇鉄道の、一日も早い復旧・復興が待たれるところである。

 
 (開通間近の阿蘇大橋)

 折角だから、開通間近な阿蘇大橋まで脚をのばした。

 地震で崩落した元の位置からやや下流に、新しく橋が架けられている。

 国道325号線は、この橋の開通により高森~高千穂~延岡方面へのアクセスが向上する。

 橋の下を流れるのは「黒川」で、この橋の下流で南阿蘇から流れてくる「白川」と合流し「白川」と名前を変え有明海へ。

 昨年の豪雨で暴れた「球磨川」同様、この「白川」も暴れ川で、かつて熊本市襲った大水害の記憶がある。

 治水対策の一環として、この立野付近に治水ダムの建設が進んでいる。

 「球磨川」の支流「川辺川」で構想のある「穴あきダム」の先例となっている。

 平時は水を貯めることなく流し、環境負荷を軽減しようという賛否こもごもの新しいタイプの治水ダム。

 穴あきダムに満々と水が溜まっては困るので、このアングル写真のままの風景が続くことが望ましい。

 今日は、饅頭を食べながら「第三セクター鉄道から穴あきダムまで」、日本中どこにでもある問題について考察してみた。

 久々に賢いことを考えたが、幸い饅頭が小さかったので、喉につっかえることもなかった。

 「焼酎に饅頭ならば破調風」・・・・しろ猫

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