ベゴニアの花が又勢力を盛り返した。
冬場から咲いていた茎をカットして新規まき直しが効を奏した形だ。
これでゼラニウムが咲いていれば、ネタには困らなかったのだが・・・・。
窓辺のゼラニウムをめぐって、老人と道路を隔てた向かいのアパートの若い男とのやり取りを、短編に仕立てた「ゼラニウム」という作品はとても良かった記憶があるが・・・・。
さて本日の読書ウイークの本は、図書館から借りてきた「夏の嘘」という短編。
(「夏の嘘」ベルンハルト・シュリンク著 松永美穂訳 2013・2新潮社刊)
誰もが大なり小なり隠し事というか、出来れば人に知られたくない、あるいは無かったことにしたくなるような事を心に持ちながら生きている。
嘘は他人を対象にしたものであったり、自分自身を欺くためであったりする。
短編七つで構成されているが、いずれも心の微かな動きや、状況の深読みで更に深みにはまったりする話が続く。
以前おなじ作者の「朗読者」という作品を読んだが、「ナチ」との関わりという思い命題と戦う男女の話が強く印象に残っている。
どの作品にも、作家シュリンクの倫理観のようなものが漂っている。
相手を気遣って優柔な態度を取る男と、大胆で気持ちを正直に表現する女の組み合わせなど、やるせなかったりイライラしたり、妙に納得したりの繰り返しだった。
そして、どのお話も結論は無く、読者の想像や気持ちにまかせるのである。
この流れだと、う~んこうなる・・・・・だろうな。
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