ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

藤井聡太の未来

2018-10-05 08:55:56 | 将棋
最近のブログ更新率の高さに我ながら驚いています。普段は週に1、2回がせいぜいですから。

藤井聡太の未来。難しいですね。ただ、具体的な例を挙げると先日、谷川九段が通算1300勝をあげましたが、そこまでたどり着ければ凄いことだと思います。今は日の出の勢いの藤井七段ですから、通算2000勝、タイトル数も羽生さんを超える100期以上も決して夢ではないようにも見えます。しかし、これまで数々の天才少年、少女を見てきた僕はそれがいかに難しいかを多少、理解しているつもりです。

王貞治を超える選手が現れた。清原和博が高校時代空前の本塁打記録を作り、高卒1年目から打率は3割を超えホームラン31本。主軸としてチームを日本一に導く活躍。清原さんが入団時に目標とした本塁打1000本という途方もない記録も、彼の才能のスケールからすると冗談には聞こえませんでした。生涯成績は525本塁打。史上5位の立派な数字です。しかし王さんの868本塁打には遠く及びませんでした。引退後の人生における転落は別にしても、入団当時の野球ファンが夢見た大きな期待には届かなかったのではないでしょうか。

投手では清原さんの盟友、桑田真澄。甲子園20勝の天才投手も1年目はわずか2勝。しかし、2年目は15勝を挙げ、あの江川卓に代わり巨人のエースの座を手にしました。200勝間違いなし。そう思った人は多かったでしょう。しかしそれには届かず、当時無名に近かった斎藤雅樹にエースの座も奪われ、通算勝利数でも彼に及びませんでした。

数々の最年少記録を塗り替えた貴乃花。大鵬の記録を破るのは貴乃花しかいないと思われましたが、20代後半から怪我に苦しめられ、幕内通算優勝は22回。入門時、体が細くモンゴルへ帰されるところだった白鵬が41回ですから、先のことは読めません。それにしても貴乃花ほどの大横綱を輪島さんのような不祥事ならともかく、性格の不一致を理由に相撲界から追い出していいのかと強い疑問を感じます。

菅野美穂の18歳の演技には驚いた。こんなに眩しく、しかも登場人物の心情を繊細に表現できるのかと。菅野さんはNHKのスペシャル大河「坂の上の雲」で唯一、女優として主要キャストに選ばれたように演技力は高く評価されています。しかし僕自身、菅野さんの演技に求めるハードルを上げてしまい、菅野さんがどこまで女優として成長したのかは正確な判断はできません。そして18歳の眩しさは年齢を重ねるごとに失われていくのは間違いありません。

そして藤井聡太。早熟の天才なのか、それとも神武以来の天才なのか判断は難しいですね。10代後半は棋士が一番伸びる時期といわれています。しかし、完成度が高ければ高いほど伸びしろは少なくなります。もし20代前半まで藤井君が強くなり続ければ、数十年に1人の天才ではなく、数百年に1人の天才になりえます。25歳、全冠制覇した羽生善治は言いました「二十歳の時とは手の見え方が違う」すでに記憶力では下り坂に入ったことを羽生さんは自覚していました。ダーウィンの言葉として「生き残るのは変化に対応できる者」。藤井君もこれから何度も出会う変化に対応できるかが大切になるでしょう。彼の将棋人生のキーワードは「連勝」だと思います。自身の記録である29連勝を再び藤井聡太が破る日が来ることを楽しみにしています。



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