ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

平成の暮れ

2018-12-26 21:52:12 | 
昭和の暮れ
両親に手を引かれた男の子の笑顔が、最後の夕日に輝いていた

平成の夜明け
日本はバブル景気に沸いていた
やがて日が高く昇るにつれ
金は消え、人は老い、心はすさんだ

自然も平成に対し、残酷だった
地震、豪雨、酷暑
それなのに今日の空は軽やかにくつろぐ

幸福を謳歌した人もいただろう
不幸を耐え忍んだ人もいただろう
新たに誕生した命、消えていった命は数知れず

あらゆる人生も生き抜いた価値に変わりなく
叶わなかった夢、報われなかった努力、
こびり付いた苦しみ、悲しみ
つべこべ言わず、一列に並んで成仏せよ

30年前とよく似た家族が通り過ぎていく
両親に見守られ、プレゼントを抱えた男の子が無邪気に笑う平成の暮れ
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