遠い遠い子供の頃夢で見た景色が
一瞬フラッシュバックしたんだ
笑いながら僕の頬にキスをする少女が
君とオーバーラップして
淡い光の曇り空にフワフワな時を刻んでいく
この素晴らしい煩わしい気持ちを
真空パックしておけないものかな
絵に描いたとしても
時と共に何かが色褪せてしまうでしょう
永遠はいつでも形のない儚い幻影
君と共に僕の元に
そしていつも僕のノートに
作詞作曲は桜井和寿。ドラマ「幸福の王子」主題歌。
ミスチルといえば数々の大ヒット曲がありますが、この「Drawing」は「幸福の王子」の主題歌として強く印象に残ります。主要キャストは本木雅弘・菅野美穂・渡部篤郎。綾瀬はるかも新進女優として出演していました。
救いのない悲しい物語なのですが、エンディングにDrawingが流れると、ドラマの余韻を引きずりながら、儚い希望を思い抱かせてくれるような曲でした。もう20年も経つんですね。
「遠い遠い子供の頃夢で見た景色が、一瞬フラッシュバックしたんだ。笑いながら僕の頬にキスをする少女が、君とオーバーラップして」
桜井さん、ロマンチストです。
「絵に描いたとしても、時と共に何かが色褪せてしまうでしょう」
絵そのものが色褪せてしまうだけてなく、もっと内側のものが色褪せる気がします。
「永遠はいつでも形のない儚い幻影」
永遠は存在しても人には寿命があって、その埋まりようもない真実を「形のない儚い幻影」と表現しているように思います。
そして「君と共に僕の元に、そしていつも僕のノートに」と綺麗に綴じられています。これは名曲だと思います。
ドラマの話に戻ると、これだけのキャストを再び集めるのは困難です。綾瀬さんも国民的女優になりましたし。この時はまだ想像出来なかった。