ざっくばらん(パニックびとのつぶやき)

詩・将棋・病気・芸能・スポーツ・社会・短編小説などいろいろ気まぐれに。2009年「僕とパニック障害の20年戦争出版」

演じて、やがて幕は下りる

2017-02-03 23:14:21 | 
誰しもが演じているんだ

生きている限り、演じると決まっている

それは心臓が動いているのと同じこと

呼吸するのと同じこと


生まれた時に泣いて始まり

死をもって完結する

役柄はひとつだけ

自分ひとりだけ

「こんな役、つまらないから変えてくれ」とどれだけ切実に訴えても、「代役はいない」と運命に険しく突き返される


嬉しければ、嬉しさを演じ

悲しければ、悲しみを演じ

楽しければ、楽しさを演じ

苦しければ、苦しみを演じ

情熱、僥倖、滑稽、悲哀、苦悩、虚無

それらを幾度となく、繰り返し演じ切り

やがて訪れる死のみが、役から開放してくれる


舞台の幕が下りた時、温かな拍手は聴こえるのだろうか?

「よく難しい役をこなしたね」と褒めてくれる人はいるのだろうか?

涙を流してくれる人はいるのだろうか?






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