四月二十八日(木)雨。
今年で六十五歳。早生まれなので六十六歳の人と同期となる。若い頃は同級生より一つ下であることが、何か理不尽のように感じたが、歳を取るにつれて、一つ若いと言うことが、神様のくれたプレゼントのように思えて、嬉しい。
いつまで現役で(色々な意味で)活動できるか分からないが、体が元気なうちに一度は行ってみたい所がある。それは旧満州である。中学の頃に、テレビで馬賊を題材にしたドラマ「夕日と拳銃」を見て以来、満州は私の憧れの地となった。十代の頃に、テレビドラマの原作である檀一雄の「夕日と拳銃」に影響され、いわゆる「馬賊もの」の本を片っ端から読み漁った。そう言った本を読んでいるうちに、戦前の日本と中国の歴史や裏面史を学ぶ下地が出来るから有難い。
その後、人並みに家庭を持ち、浮世の諸事に追われているうちに、満州への夢などは脳裏から消えかけていた。若い頃に読んだ様々な本で憧れたのは、満州と上海であったが、上海は、万博の行われた年に、思いがけずにお世話になっている方に招待され、魔都の雰囲気を味わさせて頂いた。その時のことを私が連載させて頂いている『実話ドキュメント』や、弊社の機関誌『燃えよ祖国』に「涙ぐんでる上海の」という紀行文を書いて掲載した。
満州は、とてつもなく広い。かつて石原完爾が、「英、独、仏三国を合わせてもなお広い満蒙」と言わしめた広大な地。そして戦前の日本人が、それこそ血と汗と涙をもって開拓した地。もちろん一度の旅行では、点を移動するにすぎないのだろうが、先人の思いのこもる地に足を踏み入れてみたいと言う思いが、年々強くなっている。
過日、アマゾンで買ったのが『写真集「満州」遠い日の思い出』(一色達夫、宇野木敏編・KKベストセラーズ刊)と『愛新覚羅王女の悲劇―川島芳子の謎』(大田尚樹著・講談社)の二冊。先日読了したのが、やはり大田尚樹の『満州と岸信介』(KADOKAWA)である。川島芳子を書いた物もほとんど読んでいるが、私は、上坂冬子の『男装の麗人・川島芳子』が白眉だと思う。アカシヤの咲くころに、まずは大連かハルピンを目指してみたいと思っている。まあ、いずれですが。※満州全図、太線は満鉄が誇る「あじあ号」が運航していた大連・ハルピン間の路線。
今年で六十五歳。早生まれなので六十六歳の人と同期となる。若い頃は同級生より一つ下であることが、何か理不尽のように感じたが、歳を取るにつれて、一つ若いと言うことが、神様のくれたプレゼントのように思えて、嬉しい。
いつまで現役で(色々な意味で)活動できるか分からないが、体が元気なうちに一度は行ってみたい所がある。それは旧満州である。中学の頃に、テレビで馬賊を題材にしたドラマ「夕日と拳銃」を見て以来、満州は私の憧れの地となった。十代の頃に、テレビドラマの原作である檀一雄の「夕日と拳銃」に影響され、いわゆる「馬賊もの」の本を片っ端から読み漁った。そう言った本を読んでいるうちに、戦前の日本と中国の歴史や裏面史を学ぶ下地が出来るから有難い。
その後、人並みに家庭を持ち、浮世の諸事に追われているうちに、満州への夢などは脳裏から消えかけていた。若い頃に読んだ様々な本で憧れたのは、満州と上海であったが、上海は、万博の行われた年に、思いがけずにお世話になっている方に招待され、魔都の雰囲気を味わさせて頂いた。その時のことを私が連載させて頂いている『実話ドキュメント』や、弊社の機関誌『燃えよ祖国』に「涙ぐんでる上海の」という紀行文を書いて掲載した。
満州は、とてつもなく広い。かつて石原完爾が、「英、独、仏三国を合わせてもなお広い満蒙」と言わしめた広大な地。そして戦前の日本人が、それこそ血と汗と涙をもって開拓した地。もちろん一度の旅行では、点を移動するにすぎないのだろうが、先人の思いのこもる地に足を踏み入れてみたいと言う思いが、年々強くなっている。
過日、アマゾンで買ったのが『写真集「満州」遠い日の思い出』(一色達夫、宇野木敏編・KKベストセラーズ刊)と『愛新覚羅王女の悲劇―川島芳子の謎』(大田尚樹著・講談社)の二冊。先日読了したのが、やはり大田尚樹の『満州と岸信介』(KADOKAWA)である。川島芳子を書いた物もほとんど読んでいるが、私は、上坂冬子の『男装の麗人・川島芳子』が白眉だと思う。アカシヤの咲くころに、まずは大連かハルピンを目指してみたいと思っている。まあ、いずれですが。※満州全図、太線は満鉄が誇る「あじあ号」が運航していた大連・ハルピン間の路線。