白雲去来

蜷川正大の日々是口実

樋口一叶って誰だ。

2019-03-01 13:06:32 | 日記
二月二十八日(木)雨。

過日、スーパーに行った折に目についたのが、国産の筍を使った「筍ご飯の素」。それを使って朝食は「筍ご飯」。そして贅沢にたっぷりと「昆布」で出汁をとった味噌汁。具は大根。しかし、この大根が不味かった。昼は、事務所に行って仕事しながら「焼きそばパン」。夜は、エビチリ、湯豆腐に、頂き物の「焼生姜の佃煮」。初めて食べるものだが、この熱海名物?「焼生姜の佃煮」がメチャクチャ美味しい。ちょっと癖になりそうである。

五千円札の人、樋口一葉の作品は、中国でも多くの人に読まれていて選集も出ていることを戸板康二氏の『最後のちょっといい話』(文春文庫)で知った。それによると、有名な『にごりえ』が『濁流』、『おおつごもり』が『大年夜』、『たけくらべ』が、『青梅竹馬』。まだ大人になり切れない幼馴染と言うことらしい。今の中国の簡略文字には「葉」がないので、彼女の名前が「樋口一叶」となっており、戸板氏は、はじめ誰のことか分からなかったとか。

考えてみれば、洋画の邦題は、ほとんど原題とは関係のない、全く別な題がつけられている物が多い。例えば、「愛と青春の旅立ち」の原題は、「An Officer and a Gentleman」(士官と紳士)である。反対に「上を向いて歩こう」は「スキヤキ」として全米でヒットした。ある意味で、適当なくらいが、人間関係を円滑にすることもある。

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有難や三日三晩の酒の席。

2019-03-01 12:19:15 | 日記
二月二十七日(水)曇り。

幾山河越えさり行かば寂しさのはてなむ國ぞ今も旅ゆく。若山牧水のこの歌を、私の世代の人なら、一度は口ずさんだことがあるに違いあるまい。その牧水は大酒飲みで、ゆえに四十四歳という若さで没している。嵐山光三郎さんの『文人悪妻』(新潮文庫)によれば、牧水は、死ぬ三年前の九州めぐりの旅では、五十一日間の旅で一石三斗を飲んだと、述懐している。朝起きて四合、昼に五合、夜は一升以上という飲酒が絶え間なく続いた。そうだ。牧水は反省して妻の前で禁酒を誓うのだが、三日も続かない。分かっちゃいるけど、止められないのである。

月曜日から今日まで三日間、有難いことに酒席が続いた。中華、鶏の水炊き、そして今日は焼き鳥屋である。残念ながら、鰹との再会は果たせなかったが、鶏好きの私としては、大満足である。

牧水の歌に、鰹を詠んだものがある。「今ははやとぼしき銭のことも思はずいつしんに喰へこれの鰹を」「したたかにわれに喰わせよ名にし負う熊野が浦はいま鰹時」。「とぼしき銭のことも思はずいつしんに」酒の飲めたことに感謝しなければ。

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鶏の水炊きの名店へ。

2019-03-01 11:55:44 | 日記
二月二十六日(火)曇り。

今から三十二年前の一月十一日は日曜日で、新宿の鶏の水炊きで有名な「玄海」で、民族派の同志の主催する新年会が行われた。野村先生から「行くか」と誘われたが、大事の前の小事と出席をしなかった。翌、十二日の夕方から東京、横浜に雪が降り街は一面の銀世界となった。そして十三日・・・。

「玄海」には昭和の頃から幾度も行ったことがある。最後に行ったのは、五年ほど前のことで、確か亡くなられた本間吉氏の宴席だったと記憶している。今日は二・二六事件の日だ。当時、青年将校らはここ「玄海」にて幾度も打ち合わせを行ったとお店の案内にあった。

お世話になっている方と「玄海」にて会食。創業者が頭山満先生とご縁があり、私たちが通された部屋には頭山先生の見事な掛け軸があった。料理も、酒も、人も、店もすべて良しで、楽しい、そして個人的には感慨深い夜だった。

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