昨日の日曜日の日直は消化器科医で、その日は内科当番だったが、新入院の連絡はなかった。今日画面で確認すると、救急外来受診数自体が少なかったようだ。
夕方に施設入所中の86歳女性が意識低下で受診して、新規の小脳梗塞と診断された。家族の希望もあり、地域の基幹病院へ転送されていた。教科書的には、小脳梗塞は脳浮腫が悪化すると脳ヘルニアをきたすので、脳外科の扱いになる。
施設の共同ルームに来なかったことに職員が気づいて発見していた。脳梗塞の既往があるが、歩行はできていた。心房細動があり、いずれも脳塞栓症のようだ。急性期を過ぎると、リハビリ目的で当院に戻ってくるだろう。
今日は救急当番の内科の先生が、脳梗塞の66歳男性を入院させた。数日前から左片麻痺があったが、受診はしていない。今日は民生委員の方が連れてきてくれた。
MRAで右中大脳動脈(MCA)が閉塞して、MCA領域に梗塞巣が散在している。MCA全体の脳梗塞に陥るか、まだらな状態で踏みとどまるか。社会的に問題のある患者さんのようで、ソーシャルワーカーの介入が必要だ。
今日は基幹病院の緩和ケア科から、前立腺癌・肝転移・骨転移の84歳男性が転院してきた。元市役所職員の患者さんはかなり気難しそうだ。奥さんは元看護師さんだが、90歳前後の伯母2人を泊まり込みで介護していた。介助で車いすがやっとの夫まで介護するのは困難と判断して(それまで夫婦でそちらの家に泊まり込んでいた)、緩和ケア科の先生が当院への転院を勧めたそうだ。
画像が送られて来てないので、どのくらいの予後が見込まれるか判断しがたい。癌性疼痛にオピオイドを使用していて施設入所はできないので、低め安定で過ごした場合はさらに療養型病床のある病院にお願いするかもしれない。