先週の金曜日にCOVID-19の26歳男性が入院した。発症3日目で、高熱が続いていたことで入院になった。
胸部CTで軽度の肺炎像を認めて、血液検査の異常が軽度で酸素飽和度も正常域だった。中等症Ⅰとしてレムデシビルを開始して、入院3日目には解熱した。薬が効いたような経過だが、自然経過なのかもしれない。
解熱後に、今年のCOVID-19の患者さんではあまりなかった嗅覚・味覚障害(ほぼ無味無臭)が出現した。昨年入院した20~30代の患者さんではよくみられた。感染病棟の看護師さんと、古典的な株かなあと話していた。
この患者さんは、(地下?)アイドルのライブに参加した。そのアイドルがCOVID-19に感染していたことが後で判明した。濃厚接触者としてすでに保健所のフォローに入っていたので、すぐにPCR検査となったという経緯だった(参加者は住所・氏名を記載したのだろう)。いっしょに行ったアイドル仲間も感染したそうだ。
好きなアイドルから移ったのは本望、というわけにはいかないか。それでも、仲間同士のネタとしてはずっと記憶に残るのだろう。
経過は順調で、発症10日を経過した後に退院とした。嗅覚。味覚障害は多分数か月続くと思われる。
濃厚接触者として会社の同僚数十人のPCR検査を当院で行ったが、午後2時からドライブスルー方式で外で行うので、とくかく暑かった。