なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

むずむず脚症候群

2021年08月30日 | Weblog

 高血圧症・糖尿病で内科外来に通院している90歳女性は話好きで、家庭のこと自分の症状のことをあれこれ話していく。

 脳梗塞後遺症・認知症で神経内科に通院させていた夫が亡くなって、介護生活は終わった。しかし自分も両膝が悪く、整形外科クリニックに週数回通院して理学療法を受けている。今は自分が動くので精一杯だった。

 血圧・血糖は安定していて、内科的には問題がなかった。症状はもっぱら整形外科で診ている症状で、自分でもどうにもならないとは思っているが、愚痴をこぼすと気が晴れるらしい。

 

 前回の外来で、夜間に脚をじっとしていると動かさずにはいられなくなり、夜間に歩いていたという話が出た。それで自分なりに対応していたが、最近は歩くのがひどくなり、その症状で困っているという話が出た。

 いつからありますか、と訊くと、10年くらい前からだという。早く言ってくれればと思ったが、動くと良くなるので、そういうものだと思っていたようだ。

 まさにむずむず脚症候群だった。ドパミンアゴニストのプレミペキソール(ビ・フシフロール)を開始した。今日どうなったか訊いてみると、その症状は良くなっていた。初期量で開始しているので、あとは症状をみて漸増して調整する。

 腰と膝が痛いので所見がとりにくいが、明らかなパーキンソンの症状はないと思う。それでもその目で今後も経過をみていくことにした。

 

 診察中に、COVID-19の入院依頼が来た。ホテル療養中の40歳男性が発熱が続いて、酸素飽和度が下がっているという。午後のPCR検査(行政検査)が終わるころに、救急搬入されてくる。

 発症は8月23日ですでに1週間経過しているので、ちょうど悪化する時期だった。どのくらいの肺炎を呈しているのだろう。

 

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