なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

認知症が進んで

2021年08月03日 | Weblog

 月曜日に83歳男性が内科再来を受診した。高血圧症・多発性ラクナ梗塞で通院している。処方はオルメテック・バイアスピリン・サアミオンなどだった。

 軽度の麻痺はあるが、しだいに全体的に動きが悪くなってきる。そういえば、最近は奥さんがいっしょに診察室に入って来ていた。

 その日は車いすに乗っていた。奥さんの話では、先月から右膝の嚢胞腫大で整形外科外来に通院して、穿刺吸引の処置を受けているという。また今月中に受診するつもりだと言っていた。

 認知症が進んで、と言われた。その時々の会話には困らないが、記憶の障害が目立つらしい。排尿は何とかなるが、排便の失敗が困るそうだ(オムツはしている)。

 2016年の頭部CTを確認すると、多発性ラクナ梗塞を認めて脳委縮もある。アルツハイマー型認知症の併発かと訊かれると、判断が難しいが、どちらかというとうつ傾向があり、症状の表現としてアルツハイマーらしさはない。

 先月からというので、慢性硬膜下血腫や水頭症など脳外科疾患が気になり、頭部CT検査を行った。幸いにそれらはなかったが、2016年の頭部CTと比較すると、脳委縮が進行していた。ラクナ梗塞も数と個々の範囲が進行している。

 要介護3と判定されていて、デイサービスは使っている。ショートステイ入所はないそうだ。以前、奥さんは介護度を上げてほしいと希望していたが、表面的には普通に会話できることもあり、介護度は変わらなかった。

 奥さんとしては施設入所させたいが、まだまだ順番が回ってこないという。施設入所申し込みは一か所なので、通常3か所くらいは申し込むので、ケアマネージャーに相談するよう伝えた。

  

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