当院の新型コロナウイルス感染症の受け入れベットは4床しかない。その印象だけでの判断になるが、全国的な状況を反映している。
最近は、高齢者の入院は減って、20~50歳代が入院してくる。基礎疾患も少なく、通常はホテル療養になるが、高熱が続く場合などに入院依頼となる。大抵は胸部CTで、程度の差はあるがすりガラス陰影を認めて、中等症(酸素吸入の有無でⅠかⅡ)になる。
首都圏では重症者だけ入院にするという方針を政府が出して、批判されて修正した。中等症Ⅱはそもそも酸素吸入を要するので入院になる。中等症で発熱が続くと、病院としても重症化しないかハラハラしながら経過をみている。
これを在宅療養、ホテル療養でみるのは厳しい。行うとすれば、解熱して全身状態が改善に向かった時に、残りの療養期間を病院からホテル療養に切り替えるということだろう。ただいったん軽快したかにみえて、途中から悪化する経過もある。
忽那先生のYahooニュースによると、デルタ型は、従来の新型コロナウイルスよりも感染力が43~90%強いと報告されていたアルファ型よりも、さらに64%感染力が強いとされている。
またデルタ型は感染した際に重症化するリスクが高い。入院リスク、ICU入室リスク、死亡リスクが2倍から4倍くらいになっている。
mRNAワクチンの感染予防効果・発症予防リスクは60~80%台に低下しているが、重症化予防リスクは90%台に保たれている。
イギリス・南アフリカ・ブラジル・インドで最初にみつかった変異ウイルスは、それぞれアルファ型・ベータ型・ガンマ型・デルタ型と地名を使用しない名称になっている。
この先、ギリシャ文字はどこまで進むのだろうか。