池神の力士舞かも白鷺の
桙啄ひ持ちて飛び渡るらむ
万葉集
長忌寸意吉麻呂 (ながのいみきおきまろ)
力士舞 りきしまひ
桙 ほこ
啄 く
池の神様の力士の舞みたいに
白鷺が枝を咥えて飛んでいる
白鷺を詠んだ詩って万葉集にはこれ一つしかないって言われているのですけど、確かにシギは万葉にも古今にも結構出てくるけど、白鷺は覚えがないですね。
白鷺が近くを飛ぶと、その白い羽の持つ美しさもさることながら、とにかくでかいな~って感じがします。多摩川の私の散歩コースではほとんどがコサギですけど、ここいすみ市ではダイサギやチュウサギが多く、余計にそのボリュームに圧倒されます。池の神様の力士の舞っていうのも白鷺が身近に飛んでいく姿に、そのボリュームをニュアンスに持たせているのでしょうね。
サギは私の身近な被写体なので、この詩の持つ面白みがよく分かります。