夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

神風の伊勢の浜荻折り伏せて

2008年11月24日 22時35分40秒 |  気になる詩、言葉


神風の伊勢の浜荻折り伏せて
   旅寝やすらむ荒き浜辺に
       碁檀越の妻
       万葉集

     神風(かむかぜ)
     碁檀越(ごのだにをち)

(私の主人は)伊勢の荒磯で浜荻を折って、それに寝ているのでしょうか。


荻にしても、葦や薄にしても、あの花穂がたくさん集まっているところを見ると、温かそうで、柔らかそうで、U20みたい、、、、じゃなくって、あれを集めて寝床にするといいかもなんて思ってしまいますね~




今日は逆の間違い  山茶花

2008年11月24日 20時57分41秒 |  多摩川散歩


先日の「報われないもの  ものごとに秋ぞかなしき」ではイチョウを日本の在来種と間違っておりましたね。これだけ存在感のある木がなぜ万葉集などにでてこないのだろうって書いておりましたら、マイミクさんからイチョウは中国からの輸入種だということを教えていただきました。
その折、そのイチョウをヨーロッパに紹介したのはケンペルだということも教えていただきました。

今日は逆の間違い。
山茶花です。山茶花の名前は中国名のサンサカから来たということで、これは中国からの輸入種かと思っておりました。こちらも万葉や古今、新古今では見つからない花なので、それ以降に日本に入ってきたのかなとなんとなく思っておりましたが、図鑑を見ると日本原産となっております。椿は万葉にでてきますし、新古今にも祝い詩で一つありますが、これは藪椿で山茶花ではありません。古代は椿が縁起のいい花として認められていたのに、山茶花の名前がないのはいったいどうしたことでしょうね。
この花もヨーロッパに紹介したのはオランダ経由で、これはツンベリーでした。Camellia sasanqua、山茶花の名前がそのまま入っていますね。