やにひほふ軒ばの桜うつろひぬ
かぜよりさきにとふ人もがな
新古今集 2-137
式子内親王
返歌
つらき哉うつろふまでに八重桜
とへともいはで過ぐる心は
新古今集 2-138
惟明親王
軒端の八重桜が散ってきているのに、(散らす)風よりも先に訪ねて来る人もいない。
この歌には家のやへ桜をおをらせて惟明親王のもとにつかはしけるって題にあります。
それに対して惟明親王からは、恨めしいな~ 八重桜が散りかけているというのに誘ってくださる気持ちもなくて過ごされていたのですかって返歌があっているのですね。
最初の式子内親王の詩は、源氏物語の若紫の中に出てくる
宮人に行きて語らむ山桜
風よりさきに来ても見るべき
を本歌にしているのですけど、、、、
もし、今、こんな歌を貰ったとしたら、嬉しいかな、、、
それともそれにお返しをするのが苦痛になるでしょうか。
多分、後者でしょうね。そんな才能はないからな~
悲しい、、、
日記に家の入り口の八重桜も満開に近づきましたって書いていましたけど、その八重桜を紹介しておきます。
もちろん花も見事ですけど、これが散り始めたら、その下は花のじゅうたん。
それは素晴らしいですよ。
でも、「風ともさきにとふ人もがな」でございますね。