夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

思ひもいれじ秋の夜の月

2009年11月03日 21時05分57秒 |  気になる詩、言葉


今日は満月だったのですね。
今日の夜の7時くらいの、相変わらず何の変哲もない月の写真。
それでも、嫦娥さんが写ってないかって未だにどきどきしながら、写真をチェックしていたりして、、、、
いや、煙突に登れなくなってからは、ほんと妄想だけが暴走しておりますよ。



今日は旧暦の9月17日。
重陽が終わったばかりですよね。
本来の月見っていうのはやはりこれからなのでしょうね。。。。



ふくるまでながむればこそ悲しけれ
       思ひもいれじ秋の夜の月
          式子内親王
          新古今集 秋上 417



あなたのことを思いながら、眺め続けるから悲しい
だから、秋の月を見るときには、もう思うことはやめましょう、、、

でも、それができないって、声が聞こえてきますね。



秋の夜長に煌々と照る月を見ていれば、お酒を飲まなくっても物思いにふけってしまいますよね、、、、
月は魔物。

秋の夕べを心にぞとふ

2009年11月03日 19時11分00秒 |  気になる詩、言葉


思ふことさしてそれとはなきものを    
        秋の夕べを心にぞとふ
             宮内卿
             新古今集 秋上 365 

この詩、一度使っています。
でも、何度でも使いたいと思う、素晴らしくじ~んと染みてくる詩ですね。

自分は特に悲しくも侘しくもないと思っているのに、秋の景色を見るとなんだか悲しくなる。景色が悲しく見えるというのは、ほんとうは自分の心に悲しいことを隠しているからなのですね。それを改めて見つめてみる、、、

日本人なら誰もが秋はおセンチになるのでしょうけど、、、

日曜日の夕方、アクアラインの混雑を避けて、茂原経由で東京に戻りましたが、その途中の夕暮れ。
この後、千葉から東京が大混雑。普段2時間でいける距離を4時間半かかってくたくたになって東京にたどり着きました。
結局アクアラインのほうがいくらか早かったのではって思いましたけど、こんな夕暮れを見れたのですから、不満はないです。



でも、同じ夕景でも、、、

夕されば君にあはむと思へこそ
    日の暮るらくもうれしくありけれ
          読み人しらず
          万葉集 12-2922

なんて、幸福な夕暮れもあるはずなのですけど、なんでボクちゃんにはそんな経験がなかったのでしょうね、、、、
結局のところ私の独白は、この程度
それとも、この程度

いずれにしても、乏しすぎた人生、、、、


秋の日は

2009年11月03日 17時55分00秒 |  多摩川散歩

素晴らしい紅葉を見ても、物悲しいって感じる。その方が日本人にはよりロマンティックで好まれるのでしょうね。
都心ではなかなかその、素晴らしい紅葉は見ることができませんけど、、



緑葉の中にも秋をかんじさせられるときがあるのです。


でも、今日は別格。
透き通った秋の一日、物悲しさは探さなければ見つからないほどに、、、、






それでも、やはり秋かな、、、
そんな晴れやかな風景にもどこか侘しさを感じる。
日本人ですね~
そして、私も日本人であることに満足しています。。。