岬にまいりました。
家の入り口で待ち構えてくれていた花ひとつ。
ふりかくす雪うちはらひ仙人(やまびと)の
名もかぐはしき花を見るかな
千々廼屋集
水仙はもともとは地中海地方の原産なのだそうです。
それが中国を経て日本に入ってきたのが平安時代だといわれています。
新古今集などには出てていいはずですけど、水仙で検索をかけてもちょっと見当たりません。ご存知の方がありましたら、お教えください。
ただ、水仙は中国の名前、なので倭詩には一部の例外を除いて、漢語は使いたくないという気持ちがあったって言われていますけど、、、はて、漢語の名前の花、倭詩にはなかったですか? 古今集にも朝顔もケニゴシ(漢語の牽牛の音よみ)なんて名前で登場しますよね。
けにごし
うつつけにこしとや花の色をみん
をくしら露のそむる許を
やたべの名実
古今集 10-444
なお、参考までに
水仙といふ花のゑに
梅よりもなほさきだちて
山人と名におふ花や花のこのかみ
本居宣長
鈴屋集