先日からワイフが、「今年は夏みかんの来るのが遅いわねえ」としきりに呟いていた。私の郷里臼杵で、三番目の弟がみかん畑をやっている。小学校の校長先生を退職して、仲間と余生を楽しんでいるのだ。もちろん、美味しいみかんを育てるにはそれなりの苦労が必要なようで、「楽しんでいる」などとのんきなことを言うと叱られるが。
ワイフによると、毎年送ってくる時期は既に過ぎており、今年は不作なのかもしれないと心配している。(不作を心配しているのか、自分の食べられないことを心配しているのか分からないが) 私は、「夏みかんは夏になるのだ。梅雨も始まらないうちに夏の作物が出来るはずはないではないか」などと嘯(うそぶ)いていた。
そのみかんが昨夜着いた。急いでお礼の電話をすると、「今年は送るのが遅くなってスマン。」と謝られる始末、ワイフは「それ見なさい、私の季節感の方がしっかりしているんだから・・・」と胸を張る。
早速食べる「酸味の効いた甘さ」がたまらない!
やはり夏だ!
確かに未だ梅雨にも入ってないが、あと一週間もすれば夏至である。いわば夏の真っ最中なのだ。季節は確実に動いているのだ。
ワイフは、大きな夏みかんを2、3個づつ小袋にいれ、「これはあの人に、これは彼女に・・・」と手渡す準備をしている。その一袋を今晩会うことになっているK氏親娘に渡そう。実はK氏親娘は、この春臼杵を訪ね、このみかんを作っている弟の案内で城下町臼杵を散策したのだ。いい話のタネになるだろう。