前回のブログで、私はサッカーをあまり好まないと書いた。しかし断っておくが、私はサッカーというスポーツそのものを好まないわけではない。デンマーク戦については、前夜は9時に寝て夜中の3時に起きて、試合の最後までつぶさに観た。サッカーそのものは好きであると言えよう。
これを言うと大方のお叱りを受けるだろうが、実は私は、あのサポーターというのが嫌いなのだ。もっと言えば、サポーターといわれる人たちの応援の仕方になじめないのだ。
勝負事である以上、観戦者がその勝敗に興奮し狂喜するのは当然であろう。しかし、サッカーのサポーターの人たちのそれは、私にはいささか異常に思える。
一つは、何か勝つか負けるかだけにしか関心がないように思える。ゴールするかどうかが全てであるように思える。ゴールするか勝てば異常に騒ぐが、1点取られたり負ければ悲しみだけに打ちひしがれる。 しかしスポーツは技を競う競技でもあるので、「敵ながら天晴れ」ということもある。野球などでも、相手選手の超美技にスタンディングオーベーションで応じることがあるが、サッカーではあまり見かけない。相手にゴールされた時のポーズは、監督もベンチもサポーターも、頭を抱えてしゃがみこむという姿まで全世界共通している。
日本の相撲道などには、負けた相手の心情に思いをいたすとか、惻隠の情という相手の不幸への思いやり等の精神があり、敗者の前の勝者の喜びは慎むなどが求められる。私はそこまでは言わないが、しかしサッカーのサポーターたちの喜び方はあまりにも異常ではないか? もっとも、最近の相撲界の賭博騒ぎなどを見ていると「日本伝来の美」も怪しいものだが・・・。
ただ、サポーターたちの喜び方、仕草、衣装の仕方などは、どうも世界に共通している。全世界に共通のものである以上、それになじめない私のほうが異常なのだろう。これらサポーターの有様は、どうもサッカーというスポーツが生み出したようだ。このスポーツの何が他のスポーツと異なり、そのような特異性(?)を生み出したのだろうか? それがどうも分からない。