旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

安倍政権の危険な方向(つづき)

2013-08-02 14:32:06 | 政治経済

 

 安倍政権の主要閣僚や自民党の幹部の中にも、この政権の危険な方向を思わせる本音の発言が相次いでいる。
 麻生副総理の、「憲法改定は、ナチスがワイマール憲法を国民の気が付かない間にナチス憲法に変えたあの手法に学べ」というけしからん発言には、本人の無知も重なって国内外の非難を浴びている。
 ヒトラーは、ナチスがワイマール憲法のもとで合法的に第一党となり政権についたのを機に、他の保守政党を巻き込んで「授権法」(全権委任法)を成立させて独裁体制を敷いた。ワイマール憲法はそのまま存続したが全権委任法の下で骨抜きになってしまった。
 麻生氏のいうヒトラーが変えたナチス憲法とは全権委任法のことだろうが、それはさておき、「ナチスに学べ」とは時代錯誤も甚だしく、「国民に気付かれないようにやれ」というのは、本音であろうが何とも浅ましい。
 この憲法改悪の先には、石破幹事長の「自衛隊を国防軍に変え、軍法会議(審判所と言っているが)を設置して、命令に従わないものは最高刑(わが国なら死刑)に処す」(自民党憲法改定案の説明)という方向があるのだろう。

 正に暴言というほかないが、これらが衆参選挙での過半数獲得を背景にしているとすれば、それは傲慢である。
 自民党は今回参院選で65議席を取り過半数(53.7%)を取ったが、比例区の得票率は34.7%、選挙区でも42.7%だ。衆院選でも小選挙区で「4割の得票で8割の議席」と話題になった。衆院選比例区の得票率に至っては27.6%であり、政党名で選ぶ比例選挙では、自民党はいわば3割政党なのである。
 国民は「全権委任」はしていない。心して政治に当たるべきである。


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