昔から夕立やカミナリは常にあった。夕立はお湿りと冷気をもたらしてくれる有難いお恵みで、夕方になるとむしろ心待ちに待ったものだ。それと同時に雷鳴もとどろくが、先祖からの言い伝えにしたがってお臍を隠す程度で、むしろ楽しみのようなものであった。
ところが、快晴の空が一挙に暗くなり、底が抜けたような雨とともに急激に近づく雷鳴は、お臍どころか命を取られるのではないかと恐怖を誘う。この年になって初めて雷が怖いと思うこの頃である。
それが竜巻となっては最早御しがたい。アメリカのニュースではよく聞いていたが、日本にはよほどのことがない限り竜巻は起こらないのではないかと思っていたが、関東のあちこちで毎日起こるようでは、いよいよ日本も心安らかに住める地ではなくなったのか…?
ゲリラ豪雨も、全国をまんべんなく襲っている。しかし東京は少なく、特に私の住む杉並区上高井戸はゲリラ豪雨らしきものが少ない方だ。
ところが今朝は、5時過ぎごろ激しい雨の音で目が覚めた。道に水があふれるほどの事もないので軽い方なのだろうが、雷鳴も近づき、もしかして竜巻が起こるのではないかと思ったりして何だか怖かった。
78歳、いまさら惜しむ命でもあるまいに、異質な気象現象というのは怖いものだとつくづく思った。