あの関東大震災より90年目を迎えて、今年の防災月間は差し迫った感を受ける。とはいえ防災のキメ手などあるのか?
このところ日本を襲っている猛暑と豪雨は、「かつて経験したことのない現象」ばかりだ。そもそも2年前の北日本大震災が、「想定外の現象」であったと言われたことに始まり、人間の浅知恵ではどうにもならない末期的段階に人類は踏み込もうとしているのではないか?
人類は欲望の赴くまま自然を食いつくしてきた。マグロもウナギも高価で食えないどころか絶滅するかもしれないといわれている。
それよりも、自ら処理する方法も見いだせないままに原子力を使い散らかして、いまや住むこともできない地域を広げている。自然もそろそろ堪忍袋の緒が切れるのではないか?
とはいえ、現実に地震が発生すれば、それは一般庶民に等しく降りかかってくる。関東大震災の写真が流されているが、人々はそれなりの避難地に逃げているが、その非難した場所自体が火柱に包まれたりしている。
この高層建築が立ち並ぶ大都会に、逃げる場所などあるのだろうか? 行動力の鈍った年寄りなどが「想定外の現象」から逃れるなど不可能ではないか? しかし、何か対策ぐらいは考えねばならないのだろう。