参議院選挙が終わって一週間になる。大勝利だの大敗北だの大騒ぎしているときには書く気もしなかったが、ようやく落ち着いてきたので、感想の一端ぐらいは日記(ブログ)に書き残しておこう。
私は、今度の選挙結果は大変に良かったと思っている。多数の暴力でやりたい放題やっている自民党政治に対して、「国民はよく黙っているなあ・・・、日本人は本質的におとなしい民族なのか・・・?」などと思っていたら、重要なところではちゃんと意思表示することが分かったからだ。
日本経済は好景気だ、など言っているが、一方で、悲惨な地方や中小零細企業の実態が明らかにされる。世界に冠たる経済大国などと言いながら、ワーキングプアーや餓死者まで出る有様・・・。
私は今度の選挙結果に現れた民意は、単に安部政権の失態(低質な大臣発言やずさんな年金管理など)に対する反発ではなく、小泉政治から続いた政治姿勢--大企業や金持ち中心で、国民の底辺に眼を向けない政治姿勢に対する、「ノー」の意思表示と思っている。
競争原理による「改革](?)だけを優先し、弱者を切り捨て、国民の多くに目を向けない政治が、果たして政治といえるのだろうか? そのような「改革」をはたして多数の国民は望むのだろうか? 金持ちと大企業にだけ目を向けていれば、大多数の国民の真意など見えなくなってしまうのであろう。その政治姿勢に対し、国民は久しぶりに「自分の思い、自分たちの真意」を示したのである。
ところで、民主党は本当にその「真意」を代表し得るのか?
これがまたむつかしい問題だ。国民は「とりあえず『自民党でない政党』に投票した」のであるが・・・。
そうでもなかったのが予想外という感じ。民主党は改憲も消費税アップも封印して臨んだのが成功したのだろうが今後が大変だろうと思う。財界の人々がこの結果をよく検討して「国民の不安と不満」を解消するために経済界としてどうすべきかをまじめに考えてほしいと思う。国民の多数の意見を無視する政党とか経済界は存続できない時代に入っているのかも。