日蘭協会「デ・リーフデ会」主催の佐原バスツアーに参加した。日蘭協会の年中行事で、秋の「ハーリング・パーティ」とともに楽しみな行事だ。ここ2年ばかり日程が合わず参加できなかったが、今年は、予て行きたいと思っていた佐原であったので早くから予約しておいた。
先月の「近江路の旅」と同様、今回も昔の街並みを偲ぶ旅だ。方や戦国武将の夢の跡と近江商人の文化をたどる旅であったが、今度は江戸文化の一端を偲ぶツアーであった。
佐原は利根川水運の中継港として江戸時代から栄えた商人の町。言葉も文化も江戸から持ってきたが、武家の街ではなく商人の街として栄えた。偉い殿様もいなくて、自由で闊達な商人たちの自治の力が街を発展させたようだ。
関西でいえば堺の街に匹敵するのだろうか? いわゆる“粋な旦那衆”が、地の利を得て思う存分商いをし、金もためて、その力で思いのまま文化を発展させたのであろう。古今東西、文化を育てる源は経済力とそれを担う商人など経済人であったのだ。
「山車会館」に並ぶ山車
町人たちの楽しみの一つはお祭りであったようだ。「山車(だし)会館」に入ると、春と秋の二つの祭りにそれぞれの役割を持ったという見事な山車が並んでいた。町には十数台あって、絢爛豪華を競い合ったという。先月の長浜の「曳山会館」と同じだ。
『千与福』という洒落たお店の昼食のあと、舟で「小野川(利根川の支流)めぐり」を楽しんだ。雨模様であったがそれが両岸の緑や白壁、黒塀とマッチして気持ちのいい30分だ。これまた先月の近江八幡「八幡堀めぐり」に匹敵した。
最後の香取神宮は、ただただ緑の厚みに圧倒された。近江の安土城や小谷城の緑もよかったが、それとは違う独特の雰囲気、「神の住みたもうところ」という静けさがあった。
香取神宮
去年、千葉県観光協会の要請で香港の雑誌の取材でほぼ同じ体験をしてきました。
同感しております。
ありがとうございました。