昨日は東京医大病院の眼科、今朝は近くのかかりつけ医師柴本医院、午後は新宿の赤羽歯科に行って今帰ってきた。医者オンパレードだ。
若いころは医者に行く事なんて風邪をひいたときぐらいで、年1回あるかないかだった。高い健康保険料を支払いながら、割に合わないなあなんて考えたこともある。それがここに来たら二日に3医師に通って、結構高い医療費を払っている。今度は逆に、こんなに健康保険を使って国の財政は大丈夫だろうかと気になる毎日だ。しかもそれぞれ完治の見込みがないので、この支出は死ぬまで続くのだ。
柴本医院には、脳梗塞の予防のための薬をもらいに2週間ごとに行く。3年前の脳梗塞以来、血液サラサラ薬や不整脈を抑える薬などを飲み始め、その後脳梗塞は発生していないので効いているのだろう。おそらく死ぬまで飲み続けるしかないのだろう。
加齢黄斑変性や黄斑浮腫にやられている目の治療も、「加齢」が原因である以上完治の見込みはない。それどころか昨日の診断では「むくみが大きくなってきている。再度注射の必要性あり」というものだった。とりあえず1か月模様を見ることになったが、、定期的な注射が必要なようだ。
今日の歯医者も、10数年使い古した入歯を作り替えることになった。かなり金がかかるので、安い保険のきく歯にしようかと思ったが、「毎日使う歯ですからねえ…」と医師に言われると、「これが最後の投資か!」などと思って応諾する。
まあ、こうして部分的補強をしているから一応健康でいられるのかもしれない。昨夜は新潟の旧友が来たので一杯やったが、「その飲みっぷりは79歳とは思えない。背筋の伸び、顔色を含めて60歳台ですね」などとおだてられた。それが一番危ない元だが…。
山田洋次監督の映画「小さいおうち」を観た。大変な感動に襲われた。
時代背景は第二次世界大戦であり、戦争場面など一つもないが、戦争の非情理さを描いてこれ以上の反戦映画はないと思った。また、この映画が追及しているものは、そのような一時代的なものではなくて、もっと普遍的な、人間の愛と悲しさ…特に「悲しさの本質」であろうと思う。
山田洋次ヒューマニズムの集大成の一つかもしれない。
感想とか批評とかを書く対象を超えている。もちろん、書けもしないが。
昨日は前日から降り続く雨で終日家に閉じこもっていたが、その重たい気持ちを吹き飛ばしてくれる嬉しい出来事があった。
夕方、薄暗くなった玄関のチャイムが鳴るのでドアーを開けると、近くに住むOさんが傘をさして立っている。Oさんの言うには、「…昨日奥さんが、お嬢さんの企画するオペラのチラシを投函してくれました。ついては券を2枚購入したい…」とのこと。
あわてて中に入っていただき話を聞くと、「実は投函いただいたチラシを印刷した業者が私の高校の後輩で、彼から、お嬢さんたちの熱心な活動とその趣旨に感動してチラシ制作にも力を入れ協力した、といういきさつを聞きました。そこへチラシが投函されたので早速購入に来ました」と言う。
もっと嬉しいことには、「お譲さんのホームページを読むと支援者の会があるそうで、私も感動しましたので入会したい」と、年会費1万円を差し出す。これにはこちらが感動した。何度か書いたが掲題の「ミャゴラトーリ」というのは、娘のオペラ創作活動の母体であるが、金も大きな後ろだてもない会で、毎年の公演は心ある支援者の支援金(年会費1口1万円、特典は公演や支援者の集いなどへの招待)でかろうじて繰り回している。
その支援者に、ご近所に住む方が入ってくれるというのは嬉しい。立ち上げて5年目に入るが、ようやく足が地につく気配が見え始めたか…?
O氏が購入してくれた券は、7月24,25日に「座・高円寺」で公演する『ラ・ボエーム』。オペラ界の鬼才と言われる岩田達宗氏の演出を得て、“小劇場演劇的オペラ”という新しいジャンルに挑む意欲的な計画だ。是非成功して新しい境地を開いてほしい。
『ラ・ボエーム』チラシ(表裏)
日本列島の大半が梅雨入りしたという予報だ。今日は朝から雨が降り続いている。最高気温も18度台で、明日からいっそう気温は下がるようで、長期予報通りの梅雨の始まりだ。
その長期予報によれば、今年の梅雨明けは8月になりそうだということだ。しかも冷夏の予想で、その走りとして「梅雨寒」からスタートしたようだ。このところ暗いニュースばかりで日本の将来不安を書いてきたが、自然現象がそれに追い打ちをかけてきそうだ。
その雨の中で、今夜は新宿に出かけ「ベルギービールを飲む会」をやる。なぜベルギービールかと言えば、集まる連中の中心が15年前にベルギー・オランダ旅行に出かけた面々で、当時の思い出を語ろうということになったからだ。
当初の計画では、初夏のからりとした天候のもとで喉を潤すつもりであったが、迎えてみればこの雨だ。まあ、外で飲むわけではなくビア・カフェ(新宿の『カフェヒューガルデン』)での飲み会だから雨を恐れることもあるまい。
とにかく元気に出向いて、長期梅雨、冷夏という予報を吹き飛ばそう。人間ってうまくできていて、景気が良ければそれに浮かれ、悪ければそれを払しょくすべく元気を出すのだ。どちらも酒の力を借りての話だが…。
ベルギービールよ、頼んだぞ!
元総務大臣の増田寛也氏のレポートによると、2040年には全国の約半数にあたる896自治体で、子供を産める若い女性(20歳から39歳まで)が半減するという。子供を産める女性が半減すれば当然のことながら人口は減り続け、その896自治体の中の523自治体は消滅する可能性があるという。
地方における若者減少は、自然減もさることながら東京などへの一極集中によるものらしいが、東京などの都市でも生活は厳しく、とても子供を産み育てる環境にないので日本全体の人口減少にも拍車がかかるのだろう。
何とも暗い、恐ろしい話である。
もう一つ。昨日の厚生労働省の「公的年金の長期的な財政見通し」によれば、現在の年金水準は現役時代の収入の62%であるが、将来は手を尽くしても50%以下になるそうだ。
しかも、前提として8つのケースを掲げているが、その一番楽観的なケースの場合が「現役収入の50.9%」ということで、最悪のケースでは「39%」となっている。10年前の年金改革で、時の小泉首相が「現役収入の50%以上を維持する100年安心年金制度」とぶち上げた経緯があるので、それにつじつまを合わせて「50.9%」としたようで、そんな超楽観的ケースを信じることはできそうもない。
これまた、何とも暗い、恐ろしい話である。
日本は何処へ行くのか?
月が替わり、昨日から家中のあちこちにあるカレンダーをめくっている。一年12か月分が収められた一枚のカレンダーはめくる必要がない。一年分が全貌できて便利でもある。しかし、せめて一か月か二か月毎にはめくってみて、どんな写真や絵が出てくるか、またどんな計画が書き込まれているか胸をときめかしたいものだ。
昔は日めくりであった。これは躍動感があった。開けてみなければ何があるかわからない。時には何日かめくるのを忘れて、重要な行事をやり過ごすこともある。アナログ生活の躍動感だ。
今年初めて手にしたが三か月ごとのカレンダーもある。終った五月分を破棄したら下から八月が出てきて、6,7,8月が一望できる。四半期カレンダーというべきか? 現代感覚に合っているのかもしれない。
六月は行事が少ない。五月が過密スケジュールであったので、少しはゆっくりしなさいと言う神のお達しかもしれない。七月になると、4日の大阪純米酒フェスティバル、19、20日の山びこ志賀高原の旅、24、25日の娘のオペラ公演「ラ・ボエーム」など重たい行事が続く。その他に同窓会や二つの酒の会などが入っている。
猛暑の中の重要行事を前に、6月は少し体を休めよう。
玄関脇の花(5月25日撮影)