狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

村上氏逮捕でハゲタカの巣窟にも捜査の手!

2006-06-04 21:31:31 | 県知事選

 

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≪カリブの「宝島」はハゲタカの巣窟≫


カリブ海に浮かぶ小さな島々。
 
入り江を見下ろす古びた宿屋に現れた年老いた海賊ブラッド。
 
残された一枚の地図が少年を冒険への旅に誘う。
 
彼らはフリント船長が埋めた莫大な財宝を探しに出帆した。
 
船のコックとして乗り組んだ一本足の海賊シルヴァー。
 
海洋冒険小説の名作「宝島」。

海賊、海賊船、宝捜し、孤島。
 
少年の頃の夢を育んだこの島にはハゲタカは似合わない。
 
しかし現代のカリブ海諸島はハゲタカの巣窟であった。
 
ジム少年は一枚の地図を頼りにカリブの島で海賊の財宝探しの旅に出た。
 
一方黄金の国ジパングの錬金術師は巨万の金をカリブの海で洗濯していた。
                     *

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2006年06月05日 更新

村上氏ら5日にも逮捕、ニッポン放送株巡るインサイダー取引疑惑

六本木ヒルズ

5日にも逮捕される可能性がある村上氏の自宅がある六本木ヒルズの住居棟(左)と村上ファンドが入る森タワー(右)=4日、東京都港区(撮影・奈須稔)

 

村上ファンドのニッポン放送株売買をめぐるインサイダー取引疑惑で、村上世彰氏(46)=写真=側はライブドア前社長堀江貴文被告(33)=証券取引法違反罪で起訴=が16年から同放送株を少しずつ買っていることを知り、大量取得を提案した疑いの強いことが4日、関係者の話でわかった。

東京地検特捜部もこうした経緯を把握。ライブの大量取得による値上がりを見込んで同放送株を買い増したとして、証取法違反容疑で村上氏とファンド幹部計4人を5日にも逮捕する方針とみられる。

ただ逮捕には、最高検と東京高検の了承が必要で、最高検などから詰めの捜査を続けるよう求められる可能性もある。

関係者によると、村上氏はニッポン放送の大株主だった15-16年に「ニッポン放送はフジテレビの筆頭株主(当時)で、ニッポン放送掌握はフジの経営権を手に入れることを意味する」などと、周囲に同放送株の価値を説明していた。

村上世彰氏

村上氏の友人の堀江被告は16年秋ころから同放送株を徐々に購入。村上氏は堀江被告側から小口取引を伝えられたとされ、堀江被告が同放送株に関心を持っていることを把握したとみられる。

その後、村上氏は堀江被告に「(同放送株買収を)一緒にやろう」と提案。ライブによる昨年2月8日の同放送株大量買い付けを決定的にした疑いが強いという。

ファンド側は昨年1月初めまでに、同放送株を約600万株(株式の18%超)買い占めたが、ライブの大量取得で高騰した翌月末までに約500万株売却し、巨利を得たとされる。

 

★聴取に疑惑否定

村上氏が東京地検特捜部の任意聴取で「証取法違反の行為はしていない」と疑惑を否定したことが4日、関係者の話でわかった。村上氏は同日までに複数回の事情聴取に応じ、「ライブドア側がニッポン放送株を買うことは聞いていたが、インサイダー取引の規制対象となる実質5%以上の買い占めができる実力のある会社とは思っていなかった」と主張。また「インサイダー取引の疑いを持たれないよう弁護士らのチェックを受け、問題ないと考えた」などと話したという。

★阪神株問題

阪急ホールディングスによる阪神電鉄株の公開買い付け(TOB)は、村上ファンドが週内にも応諾を正式表明し、買い付け最終日の19日を前に決着する可能性が高い。ただ、保有株(全株式の約47%)のすべてを手放すかは不明。また一部を継続保有し、阪急と阪神の経営統合後にTOB価格の930円より高値での買い取りを要求する可能性も捨てきれない。東京地検特捜部の強制捜査でファンド運営が機能不全となり、村上氏との最終合意手続きが停滞する恐れもある。

                    ◇

 

◆成田を出発してアトランタかマイアミで乗り換え20数時間でカリブ海に浮かぶケイマン諸島の首都ジョージタウンのあるグランドケイマンにに着く。
 
カリブ海に浮かぶ島々といっても私にとっては映画や小説の中でしか知らない世界で、カリビアン音楽のはしりともいえるハリーベラフォンテがジャマイカ出身である事と、「魔のトライアングル」といわれるバーミューダー海域のバーミューダー諸島があること、それに映画007シリーズの初期のショーンコネリーの映画の舞台に何故かカリブ海の何処かの島がよく舞台になっていた事が想いだす程度である。

グランド・ケイマンはスティーブンソン の海洋冒険小説「宝島」 のモデルになったといわれ、首都ジョージタウンがある。
 
実際16世紀ころ海賊が住み着いた歴史があるカリブの海賊の島で、当時の洞窟には黄金が眠っているという伝説も残されている。
 
今ではダイビングで有名な観光地、英国領カリブ海ケイマン諸島はイギリスの王領植民地(Crown colony)で、元首は イギリス女王エリザベスⅡ世である。
 
観光の売り物はダイビングと海賊ツアーで、「伝説の財宝を探索し金塊、宝探しでも してみますか・・・ 」というフレーズが観光案内書で夢を誘う島である。
 
ケイマン諸島は西インド諸島の中では生活水準が高い。
住民の多くはイギリス系、アフリカ系のプロテスタントで大部分は混血である。
主要産業は観光で、古くからダイビングの名所として知られる。
 
ケイマン諸島は自治権を持っており、18歳以上の者に選挙権がある。

◆昨年ライブドアがフジテレビの買収を仕掛けた時資金を800億円提供したと言う事でリーマンブラザースという外資の名前がマスコミを賑わした。
 
同社は1904年に日露戦争の戦費調達のために日本政府が発行した外債引受を行った歴史の有る金融投資会社とマスコミで紹介された。
 
試しにリーマンブラザースのホームページを覗いてみた。
 
先ずリーマンブラザースの本社はニューヨークにあった。
 
次に有名になった六本木ヒルズビルの36階に居を構える東京支店を調べてみて驚いた。

きわめて常識的な判断で言うと東京支店はニューヨーク本社の支店と考える。
 
ところがリーマンブラザース東京支店の本社はケイマンにあった。
 
ケイマン?  あのカリブの海賊の島?
 
リーマンブラザースの日本での名称は「 リーマン・ブラザーズ・ジャパン・インコーポレーテッド」だが日本の法人ではない
 
通称の「リーマン・ブラザーズ証券会社 」は株式会社でもなければ有限会社でもない。

要するに日本の法人ではないのだ。 これは目くらましか。

本店の住所は 「 ケイマン諸島、グランドケイマン、サウス・チャーチ・ストリート、アグランド・ハウス、私書箱309号 メイプルズ・アンド・カルダー気付 」
 
資本金580億円従業員数1008名で東京の一等地六本木ヒルズ森タワー31階 に居を構える会社リーマンブラザース。

その本社が人口3万人余の海賊伝説の島ケイマンにあり、看板も無く(私書箱309号 メイプルズ・アンド・カルダー気付)人知れずひっそりと私書箱を利用している。
 
本社はニューヨークにありながら、その支店を東京に作らず、先ずケイマンに子会社を作りその支店を東京に作る。
 
何ゆえこんな面倒なことをするのか。
 
彼らはカリブ海賊の財宝、・・じゃなくてカリブ名物「タックスヘイブン」を享受しているのだ。
 
観光が「表の産業」なら、「裏の産業」として「タックスヘイブン」という売り物がケイマンには有る。
 
日本で活動する「ハゲタカファンド」といわれる大手外資証券会社を調べてみたら、ほとんどすべてが西インド諸島(バージン、ケイマン)、バミューダ諸島、香港に本店が登記されている。
 
彼らは日本の証券・金融業界で荒稼ぎしても日本の所得税は支払わない。
 
金はカリブ諸島の本店に送られ、無税のアリバイを作った後、本店のニューヨークなり、ロンドンに送金される。
 
驚いたことに、彼らの東京支店は日本の業法には準拠しないで本店の有るカリブ諸島の法律に準拠するのである。
 
ハゲタカ
一応合法的にやっているが、麻薬や脱税等の汚れた金はここで資金洗浄(マネーロンダリング)の後スイスや香港に送られ底から本国に還流してお金の洗濯は完了する。

ライブドアの家宅捜索の時、この英領ケイマンやバージン諸島のハゲタカの巣窟であるタックスヘイブンの実体にも捜査の手が伸びるかと思われたが結局うやむやになった。

村上氏は明日の逮捕が予想されているが、今度こそ「額(ひたい)に汗して働いている人々や働こうにもリストラされて職を失っている人たち、法令を遵守して経済活動を行っている企業などが、出し抜かれ、不公正がまかり通る社会にしてはならない」と主張している東京地検特捜の捜査のメスが、カリブ海のハゲタカの巣窟の闇に光を当てることを期待したい。
 

ライブドア、資金洗浄か 株売却益、海外から還流 都内の協力先捜索
 
 ライブドアグループによる証券取引法違反事件で、ライブドア側が企業買収を装って株式売却益を還流させた際、顧客情報の秘匿で有名なスイスの銀行やタックスヘイブン(租税回避地)にある組織など複数の金融機関を介在させていたことが二十八日、関係者の話で分かった。不正発覚を防ぐためのマネーロンダリング(資金洗浄)の一環とみられる。
 証券取引等監視委員会などが同法違反容疑の関係先として、売却益の還流に協力した都内の業者を家宅捜索していたことも新たに判明した。証券監視委は東京地検特捜部と合同で、資金の流れの解明を進めている。
 関係者によると、ライブドア側は平成十六年十月から翌年二月ごろにかけて、子会社だったバリュークリックジャパン(現・ライブドアマーケティング)が、株式の交換で出版社「マネーライフ社」を買収したと装い、バリュー社の新株を発行。ライブドア側は昨年二月、この新株を実質支配していた投資事業組合を通じ、外資系の金融機関などを経て約八億円で海外ファンドに売却した。このうち手数料などを除いた約七億円がライブドア本体に還流された疑いが持たれている。
 還流させる過程で利用されたのは、スイスの銀行やタックスヘイブンの英領・バージン諸島に本社のある組織など複数の海外金融機関だった。スイスの金融機関は徹底した顧客情報の秘匿で世界的に有名なほか、租税回避地は法人税や所得税の優遇などから、犯罪組織による資金洗浄に使われることも多いとされる。
 ライブドア側はこうして得た現金を投資事業組合の口座に入金させたうえで、バリュー社に送金させて預金化。バリュー社はライブドアに架空の事業を発注したことにして現金を払い込み、最終的にライブドア本体の売り上げに計上された。
 こうした取引は犯行の発覚を防ぐため、ライブドアの取締役で最高財務責任者だった宮内亮治容疑者(38)らが発案し、前社長の堀江貴文容疑者(33)が、了承を与えていた可能性が高い。
(産経新聞) - 1月29日3時0分更新


先日ブッシュ政権の次期財務長官に指名されたポールソン氏がCEOだったゴールドマンサックスを例に取ってみよう。http://blog.goo.ne.jp/taezaki160925/e/7fbd094f170769a0
deb09ea5e9423086

同社のホームページを見ると東京支店として日本のハゲタカの巣である六本木のヒルズビル内の住所があるが何故か本社の住所の記載はない。
≪ゴールドマン・サックス証券会社 東京支店 :住所 : 東京都港区六本木6丁目10番1号 六本木ヒルズ森タワー  電話 : 03-6437-1000 (代表)≫

「ヒロさんの日記」によるとGoldman Sachs Japan Ltd.(米)は1983に設立され本店はバージン諸島にあると云う。
 
五年前の税制調査会で次のような発言が記録されている。
 
◆税制調査会:第1回金融小委員会議事録(2001/6/5)
 
  最近、日本で活動している会社の中に、例えば何とか証券株式会社という形ではなくて、何とか証券会社というところが多々あるわけです。
これはいいとか悪いとかということで申し上げるわけではありませんけれども、何とか証券会社というのは株式会社ではありまん。
なぜかというと、日本法人ではなくてケイマン法人だからでございまして、ケイマンにダミーのペーパーの本店をつくって、その支店が日本で大々的に活動している。
実質は日本法人なのですが、あくまでも設立準拠法はケイマン法で、その支店のみが活動しているわけです。
 なぜこんな形態をとるかというと、支店から本店への送金については、これは単なる送金ですから、源泉徴収がかからないということで、この本店・支店構造を使った節税というのがございます。
 
バージン(Virgin Islands)、ケイマン(Cayman Islands)、バミューダ(Bermuda Islands)は、タックスヘイブンとして有名なイギリスの植民地で、カリブ海の島々である。

税金を払いたくない多国籍企業群が、ペーパーカンパニーとして、登記に利用している。
 
本物のハゲタカへの脱皮を目論む村上ファンドを、東京地検特捜部の『腐蝕に巣くう人たちは狡猾であり,簡単に摘発されるような愚かな真似はしていません。捜査機関に手掛かりをつかまれないように,二重三重に防御手段を講じ,関係法令も十分検討し,処罰法規をすり抜けるようにした上で動いているのが常であり,この闇を暴き出して刑事訴追に持ち込むのは至難の連続です。』という熱意が打ち砕けるか。


 闇の不正と闘う

東京地方検察庁特別捜査部長 大鶴 基成

 法律家を目指す皆さんはお分かりでしょうが,実社会は学校の教科書に出てくるような表の世界ばかりではありません。新聞等で報道されるとおり,その裏面には,特別背任や業務上横領,贈収賄,インサイダー取引,大規模な脱税など悪質な犯罪が少なからず見受けられます。皆さんはもちろんのこと,毎日朝早くから夜遅くまでひたすら真面目に仕事をしている一般の人々は,このような報道を見る度に憤慨しておられることと思います。
 しかし,実際に社会の陰で進行している腐蝕は,決して報道されるところにとどまるものではありません。悪質な事案であるにもかかわらず法の網の目をかいくぐるようにして行われているためなかなか刑事事件としては立件されないものや,巧妙な隠蔽工作が行われているためそもそも捜査機関に探知さえされないものなど,闇の部分の広がりは想像以上のものがあります。捜査機関に知られることのないまま,あるいは刑事訴追の手続を取られることのないまま,巨額の利権をめぐって魑魅魍魎とも言うべき人たちが暗躍し社会を蝕み続けているようなのです。このような腐蝕は公正であるべき社会の根幹に歪みを及ぼし,やがてはその土台を揺るがすまで至るかもしれません。

 特別捜査部の役割は,社会の公正を確保するため,その闇の部分に光を当て,腐蝕を切除することにあります。もちろん,腐蝕に巣くう人たちは狡猾であり,簡単に摘発されるような愚かな真似はしていません。捜査機関に手掛かりをつかまれないように,二重三重に防御手段を講じ,関係法令も十分検討し,処罰法規をすり抜けるようにした上で動いているのが常であり,この闇を暴き出して刑事訴追に持ち込むのは至難の連続です

 このような困難を打開して捜査を進めるのは,悪いことを悪いと感じることのできる素朴な正義感と,実直に生活している人々の生活と利益を守ることに対する熱意と法律適用を多角的に検討し駆使する能力です。「捜査してみても証拠が得られるかどうかわからない」とか,(専門的な言い回しになりますが)「事件の筋が悪い」とか,「法令の趣旨からは違法であろうが,判例がないのでどのようにしたものか」などの理由で,摘発を躊躇しがちにもなるのですが,しかし,そもそも腐蝕に利益を貪ろうという人たちは摘発されないように巧妙な仕組みを作っているのですから,多少の困難を前にして捜査をあきらめたのでは彼らの思うつぼです。額に汗して働いている人々や働こうにもリストラされて職を失っている人たち,法令を遵守して経済活動を行っている企業などが,出し抜かれ,不公正がまかり通る社会にしてはならないのです。
 闇を覆っているものがどのような社会的勢力であろうと,どれほど困難な障害が立ちふさがっていようとも,ひるまず,たじろがず,あきらめず,国民のために,社会のために,この闘いに一身を投げ打ってもよいという検察官と検察事務官の団結によってのみ難局を打開して進むことができます。このような志を抱く若い人たちが,私たちの後に続いてくれることを待っています。(法務省HPより
http://www.moj.go.jp/KANBOU/KENJI/kenji02.html)

 

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失われた日本人の「正直」

2006-06-04 13:20:53 | 県知事選

◆≪ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、

かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。

(鴨長明  方丈記)≫
 
この世に常なるものはない。

すべては流転する。

今そこにあるもの、繁栄も安定も永久ということはない。

鴨長明は、無情の世を川の流れに見立て、虚しくもはかない人生をその水の上に浮かぶうたかた(泡沫)に例えた。
 
            ◇       ◇      ◇
 
私は法律は守るが、モラル、正義の実在は否定している。合法と非合法のスレスレの線を辿(たど)ってゆき、合法の極限をきわめたい」。
 
これは今話題の村上ファンド村上代表の語録でもなければ既に逮捕済みの弟分ホリエモンの語録でもない。

 
昭和23年戦後の混乱期に「光クラブ事件」を引き起こした山崎晃嗣という人物の「語録」からの引用である。
 
この人物は東大出の頭の良さを売り物にし、それまでの常識に逆らう発言で世間の注目を浴びた。

その点でも彼の語録は後輩の村上氏やホリエモンの言動と重なる。
 
山崎は東大在学中にヤミ金融「光クラブ」を設立。
商店主らに高利で金を貸し付け、事業を急拡大させて世間を驚かせた。
 
敗戦により人々の価値観は揺れ動いていた。

戦前の慎み深い日本人らしさは失われてアメリカ型の合理主義に走る若者が増殖した

「アプレゲール」とは反社会的で無責任な若者たちをさす。

山崎の「アプレゲール」そのものの生き方はそんな「大変動の中から生まれた時代の申し子」だといわれた。
 
結局山崎は、物価統制令違反などの容疑で逮捕され、それがきっかけとなって事業が破綻し、青酸カリを飲んで自殺する。
 
一方、第二の敗戦といわれたバブル崩壊は、人々の倫理観を揺さぶり、拝金主義を蔓延させた。

そんな退廃的な社会風潮の中かアダ花のように咲き誇ったのが「ヒルズ族」で代表されるIT企業集団である。
 
その中の代表選手としてマスコミでヒーロー扱いされていたのが村上ファンドでありホリエモンである。

そのホリエモンは既に逮捕され、村上氏は今証券取引法違反の容疑で明日にも逮捕(琉球新報6月4日)と報じられている。

同じような発言を繰り返し自ら実行した後輩のホリエモンは逮捕された。

こうした風潮を反映してか、最近日本人が従来美徳としていた「正直さ」が失われつつあることは嘆かわしい。

「日本人の正直さ」ついて東京新聞がホリエモン逮捕時にコラムを書いていた。


◆東京新聞 2006年2月1日 私説・論説室から  

『正直』はどこへ?

 大森貝塚の発見で有名な米国人動物学者のE・S・モースに「日本その日その日」(平凡社・東洋文庫)という著書がある。

 明治初期に来日したモースが、日本の制度や風習を目にして、観察した記録である。その中に「日本人は生得正直である」と記した部分がある。

 一八八二(明治十五)年に瀬戸内地方を旅したときのことである。広島の旅館に着いたモースは、さらに遠くに向かうため、財布と懐中時計を旅館に預けた。女中はその預かり物をお盆に入れて、畳の上に置いた。

 旅館はふすまで仕切られていて、かぎはない。金庫などはもちろんない。不安にかられて、宿の主人を呼んだ。だが、主人は「ここに置いても安全です」と言った。

 半ば実験だと思って、モースはそのまま旅に出た。一週間後、旅館に帰って驚いた。

 《帰ってみると、時計はいうに及ばず、小銭の一セントに至るまで、私がそれらを残していった時と全く同様に、ふたのない盆の上に乗っていた》

 寒暖計やひしゃくまで盗まれる欧米のホテルでは、考えられないことだった。そこで「日本人は正直だ」と感心したのである。

 さて、現代のわれわれ日本人は正直と称賛されるかどうか。マンションの耐震強度偽装事件では、本来“正直”であるはずの構造計算書がでたらめだった。正直な答弁が求められる国会の証人喚問も不発に終わった。

 ライブドア事件では、企業買収をめぐって虚偽の発表をしたうえ、粉飾決算の疑いも持たれている。うそがまかり通る現代ニッポンをモースはさぞや残念がっているだろう。 (桐山桂一)

正直と謙虚を忘れた日本人は国の指導者にもいる。

ホリエモンは粉飾決算で株主を騙したということだが、逮捕時の罪状は「偽計取引」と「風説の流布」だった。

法律のグレイゾーンで脱税か節税かで「偽計行為」の疑いで問題を起こした現役の大臣がいる。

T大臣。 経済学者で今でも小泉内閣を支え主要閣僚を務めてている。

K大学教授の頃10年間に8回も日本とアメリカに住民票を移し変えていたと言う。

そして何故かその間1月1日は住民票は日本で無くアメリカにあったという。

その心は?

日本の税法では1月1日に日本に住民票が無ければ税金を払わないですむとの事である。

これを暴く報道をしたフライデーとT大臣は係争中とのこと。

税法学者の日本大学名誉教授・法学博士北野弘久によると「・・・Tのアメリカの地方税などについてのフライデーからの「求釈明」に対して、Tは『本件と関係がない」として全く回答しなかった。Tが回答しないのは、「回答することがそのまま自己(T)の住民税脱税の自白」につながるからである。』と述べている。

北國新聞:FLASH24:社会・科学
2005年05月31日(火) 23時更新 116日前

竹中平蔵郵政民営化担当相が、「悪質な税金逃れをした」との記事で名誉を傷つけられたとして、写真週刊誌フライデーを発行する講談社などに1億円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は31日、200万円の支払いを命じた1審東京地裁判決を変更、120万円の支払いを命じた。(以下略)

ホリエモンや村上ファンド迄には司直の手が伸びてもそれ以上上の大物までには手が届く事はないであろう。

Tは小泉改革のブレインと言われているが、彼の周りには何時もある種の胡散臭さが漂う。

彼が作った経済財政諮問会議の主要メンバーのK、そして一連のアメリカ型経済を信奉するグループ,と彼の周囲には常に危うさが伴う。

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