安倍首相、8日に訪中=胡主席らと首脳会談-9日には訪韓も
日中両政府は1日、安倍晋三首相が8、9両日に中国を訪問することで基本合意した。
北京で胡錦濤国家主席と温家宝首相と会談する。複数の日中関係筋が明らかにした。一方、別の外交筋によると、安倍首相は訪中後、9日に韓国も訪問し、盧武鉉大統領と会談する方向で最終調整している。
日本の首相が、北京を訪れて首脳会談を行うのは、小泉純一郎前首相の2001年10月以来で、首脳の相互訪問は5年ぶりに再開されることになった。また、日中首脳会談は昨年4月にジャカルタで行われて以来だ。
(時事通信) - 10月2日1時1分更新
政府関係者は首脳会談の最終決定は「ボールはすでに相手の手にある」と説明している。
だが、中国は日本がボールを投げる前に、既に首脳会談開催のブロックサインを日本側に送っていた。
日本メディアがこれを見逃していただけだ。
中国の首脳会談実現への最初のサインは既に、ヘルシンキでの国際会議で小泉前首相には送られていた。
日本のメディアが小泉首相は温家宝首相とは立ち話程度で、「接触は無かった」と冷ややかに報じたが、中国側は報道部が撮った「両首脳の笑顔の握手写真」を「アジア欧州国際会議」のホームページに掲載するよう要請していたのだ。
このいきさつ当日記「接触はしていないはずなのになのに日中首相の握手写真」で詳しく書いた。
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日本のメディアは読めなかったようで「(小泉首相が)あいさつにこられたので、立ち話をしただけ。 接触は無い」と冷ややかのコメントを報道していた。
この裏に中国側が贈った第一のサインが潜んでいた。
第二のサインは反日運動のメッカとも言われる「南京大虐殺記念館」の展示物の変化だ。( http://www.asahi-net.or.jp/~ku3n-kym/tyousa01/nanking5.htm)
昨日のフジテレビ「報道2001」で武村健一さんが紹介した、雑誌「諸君」の最新号によると、これまでの「日本軍の悪行」を糾弾する数々の展示物を引っ込めて、代わりに日本と中国の歴代首脳が握手する写真が展示されていると言う。
その「歴代首脳の握手写真」の最新の写真は、なんと、 問題の「小泉首相と温家宝首相」だと言うのだ!
「靖国問題は外交カードにしてはいけない」という小泉前首相の信念が勝ったのだ。
靖国問題で振り上げた拳をそっと下ろそうとしている中国。
これは安倍に託した「小泉の置き土産」ともいえるだろう。
★追記:08:10
「アジア外交が心配だ」と悲観論丸出しだった朝日の面目丸潰れ。
もうこれ以上騒がないほうがいいと思うよ。 中国が困っているよ。
(前段省略)
●アジア外交が心配だ
アジア外交の立て直しは、小泉政権から引き継いだ最大の懸案だ。首相も中国などとの関係修復に意欲を示している。だが、この人事を見る限り、果たして本気なのかと疑いたくなる。
安倍氏は、歴史認識や靖国神社問題であいまいな発言を続けている。私たちはこの姿勢を批判してきた。国内はもとより中国、韓国などアジア諸国が納得するのは難しいと考えるからだ。最近、ワシントン・ポスト紙が社説で批判したように、欧米でも反発を呼びつつある。
この安倍氏の立場を強力に後押しするのが中川昭一政調会長である。就任後の記者会見で「ぴしっと整理されている。私も同じ考えだ」と歩調をあわせた。
中川氏は97年、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を旗揚げして会長になった。この時、事務局長として支えたのが安倍氏である。
この会は、植民地支配や侵略の過去を率直に認めることを「自虐史観」と批判し、「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書採択を働きかけてきた。議員の会からは高市早苗氏が沖縄・北方相に、事務局次長だった下村博文氏が官房副長官に、山谷えり子氏は教育再生担当の首相補佐官にそれぞれ起用された。
●謙虚な政権運営を
下村氏は最近、安倍氏が官邸主導で設置を検討している教育再生会議のテーマのひとつとして「自虐史観の歴史教科書はやめさせる」と語った。
山谷氏は歴史教科書について「いまだにレーニンの言葉を守っているんでしょうか、自虐的な内容の教科書をつくっている」と述べている。
それが、安倍氏のいう教育再生の方向性なのだろうか。教育内容への過剰な政治介入は事態を混乱させるばかりだ。
安倍氏への世論の支持は確かに高い。
だが、近隣国とのまともな関係づくりや、教育をめぐる問題の解決を切望する声もそこには含まれている。そのことをかみ締め、謙虚に政権運営に当たってもらわなければ困る。