【産経抄】
従軍慰安婦問題を扱った番組をめぐる訴訟で、東京高裁が、NHK側に200万円の慰謝料の支払いを命じた控訴審判決は、どうにも理解しがたい。NHKによる番組内容の変更は、制作に協力した民間団体の「期待と信頼」に反する行為だというのだ。
▼争点は、「期待権」なる耳慣れない権利だった。過去の例を探すと、故郷に帰り地元の村営ホテルに就職したものの、2カ月で解雇された男性が慰謝料を求めて起こした訴訟がある。裁判所は、65歳程度まで勤務できると説明を受けた原告の「期待権の侵害」を認めた。
▼メディアの世界に適用されたのは、今回の訴訟の1審判決からだ。番組や記事が取材された側の期待通りの内容でないと、認められなくなるというのか。こんな権利がまかり通ったら、報道の自由もへったくれもない。
▼番組を見た裁判官の感想も聞いてみたい。番組で取り上げられた「女性国際戦犯法廷」は、昭和天皇を弁護人なしで、「強姦(ごうかん)と性奴隷制」の責任で断罪していた。訴訟を起こした団体が主催する、露骨な政治ショーだ。北朝鮮の工作員が検事役で参加していたとの指摘もある。
▼朝日新聞が、政治的圧力による改変と報じ、NHKとの間で繰り広げた壮絶なバトルも記憶に新しい。裁判では「圧力」の存在は否定され、政治家は公正中立な番組作りを求めただけだという。ならば、公共放送として可能な限り番組の偏りを正すことに何の問題があろう。電波にのせること自体がおかしい番組だった。
▼こうなったら、番組内容と改変の是非を改めて検証し、視聴者に裁いてもらったらどうか。その姿勢に共感が広がり、受信料の不払いが減るかもしれない。NHKにもそんな“期待権”があっていい。
(2007/01/31 05:19)
◇
この種類の裁判は通常は左翼対右翼と言う構図で争われて来た。
だが、今回の裁判はこの構図ではない。
これまでの経緯を知らない人には良く飲み込めない。
朝日新聞とNHKが番組の制作を巡って「政治家(安倍・中川)の介入の有無」で争っていた。
本来なら朝日とNHKが法廷で争ってしかるべき問題だった。
だが、我に利在らずと見た朝日が自分は矢面に立たずに、朝日の極左OBの巣窟ともいえる「バうネット」の尻を突付いて裁判に持ち込ましたと考えれば分かりやすい。
だが、朝日の思惑は、「政治家が一般論として述べた以上に本件番組に関して具体的な話や示唆をしたことまでは、認めるに足りる証拠はない」として退けられた。
朝日新聞の記事によると、
≪旧日本軍による性暴力をめぐるNHKの番組が放送直前に改変されたとして、取材を受けた市民団体がNHKなどに総額4000万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。≫という。
この分かりにくい裁判を敢えて例えれば「肥汲みの屁」だと言える。
そのココロはって?
原告と被告、どっちが臭いか分からない。
と言うより、どっちも臭いというとこか。
他にも「目くそ鼻くそを笑う」と言う表現もあるがここでは「目くそ鼻くそを訴える」が適当だろう。
そもそも訴えている「『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク」(バウネットジャパン)は知る人ぞ知る腐臭漂う極左団体。
訴えられてるNHKも左から漂う腐臭では負けてはいない、・・・が、鼻を突く異臭と言う点で「バウネット」に一歩譲る。
つまり極左団体「バウネット」が左翼放送NHKの腐臭が足りないと訴えたと、言えば分かりやすい。
◆参考リンク:
ETV2001「女性国際戦犯法廷」についての朝日新聞虚偽捏造記事を論破する
朝日新聞がデッチ上げた「第二次NHK番組改変問題」まとめ
「朝日新聞対NHK・記事疑惑関連のテキスト一覧」
【追記ー動画】
http://www.youtube.com/watch?v=on975y8I7bM
◆バウネットジャパンhttp://ja.wikipedia.org/wiki/VAWW-NET%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3
問題の本質からはずれるが、裁判では「編集権」と「期待権」が論じられた。
各紙は、ジャーナリズムにおける「期待権」が認められて「編集権の侵害を懸念」と言った論調だ。
バウネットを支持すると自分達の持つ「編集権」を侵されるてしまうからだ。
朝日も痛し痒しと立場になる。
だが、問題の本質は「期待権」とか「編集権」とかいった枝葉の部分ではないはずだ。
そもそも問題となったのは、NHK教育テレビで01年1月30日に放送された「ETV2001 問われる戦時性暴力」。
この愚劣な番組が公共放送に値する番組かどうかについては誰も深く論じていない。
目くそと鼻くそが問題の本質を避けて枝葉部分を法廷で争うなら此処ではそれも是としよう。
ならば判決を下した裁判長に問いたい。
取材された側の「期待権」を認めるのなら、弁護人も置かず北朝鮮の工作員(黄虎男・鄭南用)を検事に加えた法廷とは名ばかりの茶番劇で、日本国の象徴たる天皇を強姦罪で糾弾するような番組を極左団体「バウネット」の期待通りに製作して国営放送で流せとでも言うのか。
問題の本質は「ETV2001 問われる戦時性暴力」の内容の当否のはずだが極左団体にとっては問題の本質なんかはどうでもよい。
枝葉の「期待権」でも何でも、とにかく勝訴に持ち込めば「ETV2001 問われる戦時性暴力」の内容が正しいと言った印象で報じられる。
〈キーワード:期待権〉将来、一定の法律上の利益を受けられることを希望したり期待したりできる権利。侵害すれば不法行為となるが、どの程度法的保護の対象になるかは、期待権の内容や事案による。医療過誤訴訟では、患者が期待した適切な治療を怠った場合に「救命期待権」の侵害が認められ得る。再雇用の期待を抱かせる説明をした雇用主が契約更新をしなかった際、「更新期待権」を侵害したとして賠償を命じられた例もある。(朝日新聞)
◇
メルマガ「台湾の声」に載った読者の声に興味深い記事があったので以下引用。
裁判所の言う「期待権」とは日本メディアに対する「中国の期待権」とも取れる。
日本は司法の権威までも中国の情報戦に侵食されつつある。
中国の圧力でマスコミに侵害される日本人の「期待権」
匿名読者
東京高裁がNHKなどに対して、「女性国際軍事法廷」のドキュメンタリー番組が改編されて期待権を侵害されたなどとして、取協力した極左グループのバウネットに計200万円の損害賠償の支払いを命じましたが、裁判官の判断はおかしいと思います。原告極左グループが期待した映像部分がカットされたから、期待権を侵害したという理由でした。
この判決には恐怖を感じます。
反日マスコミは保守派の人を取材して、そのような発言をカットすることはたくさんあります。私はテレビに出演したある学者の方から聞きましたが、中国の悪いところを一生懸命視聴者に伝えようと話をしましたが、カットされたそうです。これは期待権の侵害になるのでしょうね。
私の知人は李登輝先生の訪日の時、関空に行って、歓迎団のスポークスマンとして、たくさんの日刊新聞記者に囲まれて、そこにいた日本人と台湾人の比率を聞かれたので、顔を見ただけではわからないが、半々ぐらいではないかと言った。日本人のグループは大勢来ていたので、わかる範囲で指を指してそう説明した。記者はウンウンとうなずいてメモしていたのに、翌日の紙面には全紙が「約×百名の在日台湾人が出迎えた」
になっていました。せっかく日本の人も大歓迎したことを伝えてもらいたかった私たちは落胆しました。これでは李登輝先生に気持ちが伝わりませんので。あの頃は中国政府が怒っていたので、きっと日本人が歓迎したことを書いてしまったら、いけなかったのでしょうか。私たちの期待権は侵害されたのは確かです。
NHKはこのたびの問題で「政治家の圧力を忖度して番組を改編した」といっていますが、李登輝先生のときはいくつもの新聞は「中国の圧力を忖度して歪曲記事を書いた」のでしょうか。
そういえば、一昨年でしたか、NHKが札幌雪祭りの取材で台湾人の観光客の事を取り上げず、その理由は「中国から圧力がかかるからだ」と告白したことがありました。
もしかりに政治家の圧力があったとしても、公共テレビがおかしな番組を放送しようとするなら、圧力がかかって当たり前なのではないでしょうか。それより中国の圧力とマスコミの関係を問題にしてほしいです。
『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html
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◆「バウネット」について「東アジア黙示録」さんより引用。http://dogma.at.webry.info/200701/article_27.html
・・・バウネットは本部の住所も公開できない団体だ。
移転している可能性もあるが、東京都文京区春日2丁目の「春日shimaビル」にあると見られている。
そこに公開できない理由があった。
2005年10月、西新井病院を舞台にした薬事法違反事件で朝鮮総連系「科協」の副会長が逮捕された。その「科協」副会長・鄭明洙(チョン・ミョンス)が社長を務める「メディア・コマース・リボリューション」が同じビル内に置かれていたのだ。
このビルには、もうひとつ朝鮮総連と密接な会社がある他、「全印総連」という労組の本部も置かれている。この労組は印刷・出版関連の巨大労組で、マスコミへの影響力が大きい。
極左の牙城だ。
バウネットの正体を明かすものだろう。
しかし、バウネットに対して「極左」といった表現は、まだ甘過ぎる。
HNKvs朝日の戦いが始まった時、様々な媒体で指摘されたが、朝鮮総連を飛び越えて北朝鮮と密接に関わっていることも判明している。
【宿命の闘い…安倍首相vs黄虎男】
小泉訪朝の際、安倍官房副長官は最高位通訳として現れた男と対峙した。宿敵・黄虎男だ。
▽中央が黄虎男(写真:産経新聞)
バウネットの異常性が「WiLL」などで詳しく報じられた時、わけても衝撃的だったのが「魔女法廷」に北朝鮮の権力中枢が深く関わっていたことだった。
検事役として茶番に招かれた北朝鮮の黄虎男(ファン・ホナム)と鄭南用(チョン・ナミョン)の二人が工作員であることが暴かれたのだ。
現在でもバウネットのHPには堂々と両者の名前が掲げられてる。
特に黄虎男については、2001年6月、安倍官房副長官(当時)が、 ヴィザ発給を止めたことが知られている。
黄虎男が「つくる会」の反対集会に招聘されたことを知って強硬姿勢を示したのだ。
それ以前は北朝鮮高官のヴィザ発給を司る外務省幹部が、何も調べずに入国を認めていたという。実際、黄虎男は2000年暮れの「魔女法廷」の際には、ヴィザを貰って入国している。
安倍首相は立場上、発言を控えているが、早い段階から黄虎男が北の密命を帯びた危険人物と知っていたようだ。
黄虎男のような人物が天皇陛下までを断罪する茶番に参加したことを苦々しく感じていたに違いない。
ましてや、工作員の裁く魔女裁判が日本の国営テレビで大々的に放映されることなど許せるはずがない。
【反日ファシズムの暴風圏】
東京高裁は、30日の判決で安倍首相が当時、NHKに「公平中立の立場で報道すべき」と指摘しただけで圧力と認定しなかった。
『朝日新聞』は、それを受けて鬼の首をとったかのように喜んでいるが、問題は「公正中立」などで済ませるレベルではない。
敵国の工作員が我が国のテレビで日本を断罪しているのだ。主権に関わる問題である。
それがバウネット魔女法廷問題の本質だ。
この完璧な反日ファシスト組織を「市民団体」などと表現したら、その瞬間にメディアとしては死を迎える。
ところが、TBSも『朝日新聞』も工作組織バウネットを「市民団体」として言論の自由を守る“英雄”扱いだ。
反日マスコミの優等生は、裁判にかこつけて、売国陣営の妄説を拡散する報道しかしなかった…これこそ、メディアを味方につけた反日ファシズムの典型的な事例だ。
【引用終了】
◆バウネットに電話http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/13872150.html
「NHKが番組改変」 200万円賠償命じる 東京高裁
Asahi・com 2007年1月30日(火)03:03
旧日本軍による性暴力をめぐるNHKの番組が放送直前に改変されたとして、取材を受けた市民団体がNHKなどに総額4000万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。南敏文裁判長は「制作に携わる者の方針を離れて、国会議員などの発言を必要以上に重く受け止め、その意図を忖度(そんたく)し、当たり障りのないよう番組を改変した」と指摘。「憲法で保障された編集の権限を乱用または逸脱した」と述べ、NHKに200万円の支払いを命じた。NHK側は同日、上告した。【略】
訴訟では、取材を受ける側に番組内容に対する「期待権」が認められるかどうかが大きな争点だった。南裁判長はまず、「取材者の言動などにより期待を抱くやむを得ない特段の事情がある場合、編集の自由は一定の制約を受け、取材対象者の番組内容に対する期待と信頼は法的保護に値する」と、一審判決と同様の一般判断を示した。
その上で、DJが本来は取材対象者には示さない「番組提案票」を示した点などを重視。提案票には「女性国際戦犯法廷の過程をつぶさに追い、戦時性暴力が世界の専門家によってどのように裁かれるのかを見届ける」などと記載されていたことから、バウネット側が、「法廷」をつぶさに追うドキュメンタリー番組になると期待してもやむを得ない特段の事情があったと認めた。
さらに、判決は、01年1月26日に松尾武・放送総局長(当時)と野島直樹・総合企画室担当局長(同)が立ち会った試写後の内容変更について、「当初の趣旨とそぐわない意図からなされた編集行為で、原告の期待と信頼を侵害した」と違法性を認めた。
また、放送直前の同月29日に松尾氏らと面会した安倍晋三官房副長官(当時)が「公正・中立の立場で報道すべきではないか」と発言したことなどを受け、「その意図を忖度して指示、修正が繰り返された」とした。
ただ、政治家が直接に指示や介入したとの原告側の主張については、「政治家が一般論として述べた以上に本件番組に関して具体的な話や示唆をしたことまでは、認めるに足りる証拠はない」とした。