=No.49 =1972年2月21日-28日 | ![]() |
「一つの中国」という虚構の始まり ニクソン訪中 |
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一九七二年二月二十一-二十八日、ニクソン米大統領(写真右)が中国を訪問、毛沢東主席や周恩来首相(同左)と会談を重ねた。二十七日には平和共存を謳う「米中共同上海コミュニケ」を発表し、アメリカはそれまで敵視してきた共産党政権を事実上承認。七九年の国交樹立への流れが固まった。 【雑誌正論3月号から】 |
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前にTBSテレビ「朝ズバ!」で赤く塗られた中国の地図のボードを前にしたみのもんたが、白い色の台湾を見て慌てて赤マジックで赤く塗りつぶしたことを書いた。
◆みのもんたの歴史認識 「台湾は中国のモノ」
ゲストの中国人学者に気を使っての慌てようだったが、みのもんたの頭の中は「一つの中国」という虚構で埋められていたのだろう。
北朝鮮にだけ「有事」の関心は向いているが、「台湾有事」の際は日本はどのような行動をとればよいのか。
中韓朝という日本に嫌悪感を持つ国に囲まれながら、日本に親近感を持つ隣国、台湾に対する日本の関心は薄い。
「二つの中国」、「一つの中国」、「中国」、「シナ」、「中華民国」、「中華人民共和国」、「台湾」・・・これらの言葉を明確に説明出きる日本人が果たして何人いるだろう。
「台湾の声」というメルマガがある。http://www.emaga.com/info/3407.html
の台湾人の読者の意見にこの問題の難しさがうかがえる。
以下は「台湾の声」の転載。
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読者のご意見への回答
台湾の声編集部
2月22日に配信した「【カイロ宣言】国会図書館HPが『署名した』削除」の記事の中で、「中華民国(台湾)」とあったことに関し、台湾人の読者の方からご意見をいただきました。
国会図書館HPから「カイロ宣言に署名」が削除
http://www.emaga.com/bn/?2007020059289518002574.3407
そこでこの場を借りて、ご回答いたします。
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【いただいたご意見】
「台湾の声」 はいつも愛読しております。今日は一言聴いてくたさい。
中華民国(台湾)について抗議訂正を申し上げます
中華民国は中国である事は常識です、おそらくこの事実に対してどなたにも否定はいたしませんでしょう。
「中華民国(台湾)」 このような書き方しますと 「台湾」は中華民国である「中華民国」は 「台湾」であると いかにも台湾人は「台湾」は中国の一部であると認めているように誤認されてしまう。
台湾人に対してこのような事実と反するこというは大変迷惑なことと思います、
許される事ではありません。是非早急に訂正をお願いします。
「台湾」は「台湾」であり 「中華民国」ではありません。
中国人民共和国ではありません。
認同台湾は台湾人の誇りであり
認同中華民国は羞恥であり
台湾は 「台湾国」 のみ承認してます。
【本誌の回答】
貴重なご意見をありがとうございます。
まさにおっしゃるとおりで、我々ももちろん「カイロ宣言(カイロ・コミュニケ)」のでっち上げの上に成り立つ非合法的な中華民国体制など認めておりません。
さて、記事にある「中華民国(台湾)」ですが、これはカイロ・コミュニケを発表した当事国である「中華民国」と言う意味なのです。
そして括弧で「台湾」と記したのは、カイロ・コミュニケの原本を持つべき「中華民国政府」の今現在の「所在地」を示したものです。今やその所在地は中国ではなく、台湾に移っているが、その台湾島内には原本はないということを説明しました。
これからも力をあわせて中華民国体制の打倒を目指してがんばりましょう!
『台湾の声』http://www.emaga.com/info/3407.html
『台湾の声』バックナンバー http://taj.taiwan.ne.jp/koe/
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◆参考:「カイロ宣言」は幻か