日本軍が慰安婦を強制動員したことを裏付ける公式文件が見つかった。これまで被害者の証言はあったが、慰安婦動員の強制性と暴力性について書かれた資料は極めて少なかった。
ソウル大の鄭鎮星(チョン・ジンソン、社会学)教授チームは12日、「1946年7月5日、オランダ軍情報部隊が日本軍の慰安婦強制動員と慰安所運営について作成した文書を確保した」と明らかにした。
「日本海軍占領期にオランダ領東インド西ボルネオであった強制売春に関する報告書」と題した文書は、その間、オランダ政府記録物保存所に保管されてきた。
この報告書は「日本の特別海軍憲兵隊が路上の女性を連れて行き、強制的に身体検査をさせた後、慰安所に入れた」「慰安所は厳格に統制・隔離された」など、日本軍の蛮行が書かれている。
また「女性が慰安所を脱出したという理由で母親が殺害されたケースもあり、慰安所の女性は脱出も考えられなかった」「女性は特別許可を受けてこそ慰安所から外出することができた」などと明らかにした。慰安所の女性の国籍は書かれていない。
報告書は「1943年、日本海軍駐屯軍司令官はこの地域の日本人に対し、インドネシア・中国の女性と親しくするなという命令を下した。その代わりに公式的な慰安所を設置しろという命令も出された」と記述している。
報告書によると、慰安所は当時、海軍専用と民間用の2つが運営され、 民間用慰安所は日本軍司令官の指揮で日本人事業者協会が運営責任を預かった。 以外(意外?筆者注)な点は「慰安所で支払われた代金の3分の2が女性に入った」という部分。 これに続いて「女性は時々、一部のお金を受け、個人的な用途に使った」と書かれている。
鄭教授は「慰安婦に代金が積み立てられていただけで、実質的には支払われていなかったことを裏付ける証拠」と指摘した。
報告書は日本人戦犯に対する尋問や関係者らの証言を基礎に作成された、と書かれている。
◇「安倍首相の妄言を覆す証拠」=鄭教授は「当時オランダ領だったインドネシアのバタビア(現ジャカルタ)で行われた戦犯裁判のために作成された資料と推定される」とし「昆明の報告書より具体的に当時の状況が書かれている公式文書が初めて見つかった」と説明した。
鄭教授は「安倍首相の『慰安婦を強制動員した証拠はない』という妄言を覆す証拠だ」と強調した。 04年公開された米戦略事務局(OSS)の報告書(45年5月作成)にも、当時中国南部の昆明で日本部隊を脱出し中国軍に投降した女性25人全員が‘強要と詐欺のため’性奴隷になったと明示されている。
これに先立ち、共同通信は11日、インドネシアで慰安所を運営した日本人が戦後オランダで行われた戦犯裁判で「軍部の指示によって民間慰安所を設置した」と証言した内容が見つかった、と報道した。
クォン・クンヨン記者 (中央日報 2007.04.12 19:03:24 )
◇
ん? 又しても新資料?
しかも韓国の一流大学・ソウル大学教授の研究チームの発表だ。
これまで学術レベルでは「日本軍による強制連行」を示す証拠資料は皆無であった。
証拠と言うのは
>これまで被害者の証言はあったが、慰安婦動員の強制性と暴力性について書かれた資料は極めて少なかった。
いや、極めて少なかったと言うより皆無といった方が正しい。
これは大変なことになった。
発見者の鄭教授は17年間も「慰安婦強制連行」を研究してきたと言うその道の専門家だという。
その鄭教授が 、
「安倍首相の『慰安婦を強制動員した証拠はない』という妄言を覆す証拠だ」
と吼える気持ちも良く分る。
現代史上の歴史的大発見かも知れない。
だが、待てよ。
一流大学とは言え「オオカミ少年」・・・もとい、「クローンオオカミ」のあのソウル大学の発表だ。
眉に唾をつけようと思ったら・・・一夜明けたら次の記事。
<取材日記>また‘一件主義’?…ゴタゴタ続きのソウル大
「17年間この問題(日本の慰安婦強制動員)を研究してきたが、日本官憲が女性を無理やり連れて行ったという事実がこれほど明確に書かれている文書は初めて見た」。
12日午後3時、ソウル大本部小会議室。 鄭鎮星(チョン・ジンソン)社会学科教授(53)は興奮した表情で「慰安婦の強制動員を立証する公式文書を初めて入手した」と発表した。
彼女は「オランダ政府記録保存所の機密資料を苦労して手に入れた」とし「『慰安婦募集に軍が介入した証拠はない』という安倍日本首相の妄言を覆す資料」と強調した。
中央日報(13日付10面)は一部の地域に配達される新聞で‘初めて’という言葉を削除し、‘極めて少ない’という点を強調しながら、こうした内容を伝えた。
しかし半日もしないうちに状況は反転した。 この報告書とほとんど同じ内容が、01年に出版された翻訳書(『天皇の軍隊と性奴隷』、原題=『皇軍慰安所とおんなたち』)に記述されている事実が確認されたのだ。
これに対し、鄭教授は「こういう本があることを知らなかった」と釈明した。 経緯を尋ねる記者に「その本には出所が明示されておらず、1次資料を入手したのは自分が初めて」とし「これは国益レベルの問題」と声を高めた。
日本の慰安婦関連妄言を眠らせる資料を発見したのなら、それは歓迎されることだろう。 鄭教授が公開した報告書には「日本の特別海軍憲兵隊が街の女性を強制連行し、身体検査後に慰安所に入れた」などの内容が具体的に書かれていた。 ‘初めて’ではないが、意味のある資料であることは事実だ。 安倍首相の妄言に反論しようという鄭教授の‘気持ち’は理解できる。しかしそうであっても国民情緒に流されるよりも、徹底的に学問的な検証をするのが学者の姿勢だ。 むしろ‘またも二番煎じ’といわれるきっかけを日本に与えることになってしまった。
ソウル大も批判を免れないだろう。検証もされていない文書を記者会見の形式で発表することを放置したからだ。 最近、ソウル大は李柄千(イ・ビョンチョン)教授の‘クローンオオカミ’発表過程で同じようなミスをし、恥を買っている。
ソウル大長期発展委員会は先月、‘研究中心大学’を長期ビジョンの一つとして提示した。 しかし学校や教授は‘一件主義’(一つのことを利用してすべてのことを解決しようとすること)に陥り、研究よりも広報に傾いた姿を見せている。
クォン・クンヨン社会部門記者 <young@joongang.co.kr>
(中央日報 2007.04.13 18:16:01 )
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やっぱりソウル大学、大山鳴動鼠一匹ってヤツか。
結局「学術レベル」では「日本軍の強制連行を示す客観的資料は皆無」で一件落着。
まことにお粗末な「恥晒し劇」でした。