🌸小説『1984年』とデジタル毛沢東主義
⛳小説『1984年』の再評価
☆理想の社会「ユートビア」と呼ぶ
☆理想の社会「ユートビア」と呼ぶ
*法律家・思想家トマス・モアが書いた著書のタイトルに由来する
*ユートピアとは、「どこにもない場所」を意味する
☆社会を理想の状態にするには、社会を管理する必要がある
☆社会を理想の状態にするには、社会を管理する必要がある
*ユートピアには、極端な管理社会に陥る危険性がある
*ユートビアとは正反対の「ディストビア」でもある
☆人間は究極の幸福を思い描くことが必ずしも得意ではない
☆人間は究極の幸福を思い描くことが必ずしも得意ではない
*天国が抽象的で魅力に乏しいのに対して
*地獄の様子は凄惨をきわめたものとして、生き生きと描かれる
☆『1984年』は、ディストピアを描いた小説として名高い
*小説には「ビッグ・ブラザー」という独裁者が登場する
*『1984年』が刊行された1949年
*第二次大戦終了後で、ドイツや日本などで全体主義の国家が台頭した
*それが、この小説の刊行に深くかかわっていた
☆戦後は東西の冷戦の時代が訪れ
*共産主義のソ連が全体主義の権化と見なされるようになった
*『1984年』は、共産主義批判の書物としてとらえられている
⛳小説『1984年』で描かれる1984年の世界
☆戦争は平和なり、自由は隷従なり、無知は力なり
☆三つの超大国は絶えず戦争を繰り返している
☆三つの超大国は絶えず戦争を繰り返している
*同盟関係は頻繁に変化し、絶えず歴史を改竄する必要が生じる
☆一党独裁の国家では
☆一党独裁の国家では
*国民の行動双方向「テレスクリーン」で監視されている
*独裁体制を象徴するのが、至るところに掲示されている
*「ビッグ・ブラザーがあなたを見ている」という標語である
☆独裁国家の公用語は「ニュースピーク」と呼ばれる
*語彙が制限され、自由な議論や空想ができないようになっている
*それでは国民の間に欲求不満が募る
*その不満は、敵国に対して激しい憎しみを投げつける
☆主人公は体制の維持ための仕事を続けながら、日記をつけ始める
☆主人公は体制の維持ための仕事を続けながら、日記をつけ始める
*役人が所属する唯一の政党の党員に禁じられている行為である
*テレスクリーンで見られないようにして続けていく
*テレスクリーンで見られないようにして続けていく
*主人公は、女性と知り合い、隠れての逢い引きを続ける
*主人公は女性とともに囚われ、主人公の個人的な信念は破壊される
*主人公は女性とともに囚われ、主人公の個人的な信念は破壊される
*党の思想を叩き込まれ、そのうえで彼は銃殺される
*「彼は今、〈ビッグ・ブラザー〉を愛していた」で終わる
*最後の場面が共産主義の社会をモデルにしていることは明らか
*最後の場面が共産主義の社会をモデルにしていることは明らか
☆自由主義圏に属している人間
*共産主義政権に抱くイメージなのかもしれない
⛳戦後、共産主義の政権が成立した中国
☆「学習」という名の下に、洗脳(思想改造)が行なわれていた
*洗脳の対象となったのは、朝鮮戦争で捕虜となったアメリカの軍人たち
*洗脳の対象となったのは、朝鮮戦争で捕虜となったアメリカの軍人たち
*中国が行なった洗脳は「学習」という言葉がふさわしい穏便なもの
*学習では共産主義の思想を学ばせ
*学習では共産主義の思想を学ばせ
*それは捕虜が納得するまで続けられる
*それによって、捕虜たちは共産主義者に改造されていく
☆アメリカに帰国すれば、すぐにその影響から脱した
*洗脳状態が維持されるには
*社会的な環境が整えられている必要がある
☆アメリカ人捕虜の件から考えれば
☆アメリカ人捕虜の件から考えれば
*洗脳という手法有効なのかどうか、議論になる
⛳実現された「テレスクリーン」
☆『1984年』のなかではテレスクリーンは
*「曇った鏡のような長方形の金属板」とされている
*そこから党からの情報が音声で流されると説明されている
☆テレスクリーンは受信と発信を同時に行なう
*金属板の視界内に留まっている限り
*こちらの行動も捕捉されてしまう
☆テレビはまだ馴染みのないものの時代だった
*それ故、テレスクリーンの説明には曖昧さがつきまとう
☆その後、世界・世の中は変わった
☆その後、世界・世の中は変わった
*モニターとしてのスクリーンも珍しいものではなくなった
*スマホにはそれなりの大きさのスクリーンが備わっている
*「監視カメラ」の開発と普及が進んできた
☆『1984年』のテレスクリーン、監視カメラとして実現された
*「監視カメラ」の開発と普及が進んできた
☆『1984年』のテレスクリーン、監視カメラとして実現された
(敬称略)
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