★半沢直樹。
面白いテレビドラマだというので、昨日(8・25)初めて「半沢直樹」を視た。
確かに面白かったが、あそこに出てくるシーンはメガバンクの内部では絶対に起こりえないことだし、その中でも、次長クラスの若造が派閥の長の常務に楯突くなんて、全くのファンタジーにしか見えなかった。
さらに、銀行から融資先に出向した経理部長が面と向かって社員から雑言を浴びせられるというのは、ありえない空想だな。そういう悪口はアフターファイブに陰で言われる。
されど、堺雅人の演技がいいし、歯切れの良いセリフ、シーン展開が絶妙でスピード感があり、視ていて引き込まれる。そして、プレッシャーを受けると半沢は言い返す、
「やられたらやり返す、倍返しだ」。
このセリフは、意外にサラリーマン社会では使われることが多いのも納得だ。仕事が出来る奴ほど、このセリフを言う回数が多いかも知れない。
実際には、倍返しの復讐ではなく、自己奮起の発奮セリフなのだが。
とまれ、現代のリアル社会の閉塞感の中、あのようにストレートに言える、切った張ったの劇画性にヒーローを見い出し、現代のサラリーマンはストレス解消を求めるのかも知れない。
(じゅうめい、鋭く斬る)