実は、まだあるんですよ。
宅建の今年の試験問題でのおかしい点が・・。
以下の問題を純粋にいいか悪いか判断してみてください。
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【問10】 AがBから事業のために、1,000万円を借り入れている場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
4 Aが死亡し、唯一の相続人であるFが相続の単純承認をすると、FがBに対する借入金債務の存在をしらなかったとしても、Fは当該借入金債務を相続する。
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これだけをみて、感覚的には、「誤り」ともできませんか。
試験元の答えは、もちろん「正しい」でこれが正解肢です。
あ、これも錯誤の問題とできますが、これで今年の問題で3つ錯誤が出てますね。これもびっくり。
ちょっと、長いですが、以下の判例(高松高決平成20・3・5)をよんでください。
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相続人が,自己のために開始した相続につき単純若しくは限定の承認をするか又は放棄をするかの決定をする際の最も重要な要素である遺産の構成,とりわけ被相続人の消極財産の状態について,熟慮期間内に調査を尽くしたにもかかわらず,被相続人の債権者からの誤った回答により,相続債務が存在しないものと信じたため,限定承認又は放棄をすることなく熟慮期間を経過するなどしてしまった場合には,相続人において,遺産の構成につき錯誤に陥っており,そのために上記調査終了後更に相続財産の状態につき調査をしてその結果に基づき相続につき限定承認又は放棄をするかどうかの検討をすることを期待することは事実上不可能であったということができるから,熟慮期間が設けられた趣旨に照らし,上記錯誤が遺産内容の重要な部分に関するものであるときには,相続人において,上記錯誤に陥っていることを認識した後改めて民法915条1項所定の期間内に,錯誤を理由として単純承認の効果を否定して限定承認又は放棄の申述受理の申立てをすることができると解するのが相当である。
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かわいそうですものね。
相続放棄が錯誤で行ったなら、無効主張できるでしょう。単純承認しても、おんなじでは?
ここから、問10肢4は、誤りとしてもいいのでは・・・と疑問がでてきますね。
やはり、今年はおかしいですね。いろいろと。
では、また。
※花美人さん、コメントありがとうございます。
そういってもらえると、救われました。
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