茂木俊彦『障害児教育を考える』(岩波新書)を読む。
以前の『障害児と教育』(岩波新書)は、1990年に出されたもので、2年前に1回生のゼミで使ったが、その時点で、もう古くなっていた。新しい情勢を踏まえて入門的なものとして書かれたものが、この『障害児教育を考える』である。
内容的にはオーソドックスで、そつなくまとめられているという印象が強い(その意味で、インパクトが無いようにも感じられる)。逆に、障害児教育の最前線を新書で書くとしたら、どういう内容となるのだろうかと考えた。
「インクルーシブ教育」のところで、「障害者権利条約」の教育条項が紹介されているが、「合理的配慮(これは、個人の特別なニーズに対応する特別なケアのことである)」とされていて、半分はまちがっていないが、半分はまちがっている表現があったことが気になった(「合理的配慮」は「特別なケア」とはイコールではない)。また、障害児教育を考えているにもかかわらず、障害以外の要因による特別なニーズを持つ子どもへ傾斜をかけた記述も、焦点がぼける印象を受けた。
以前の『障害児と教育』(岩波新書)は、1990年に出されたもので、2年前に1回生のゼミで使ったが、その時点で、もう古くなっていた。新しい情勢を踏まえて入門的なものとして書かれたものが、この『障害児教育を考える』である。
内容的にはオーソドックスで、そつなくまとめられているという印象が強い(その意味で、インパクトが無いようにも感じられる)。逆に、障害児教育の最前線を新書で書くとしたら、どういう内容となるのだろうかと考えた。
「インクルーシブ教育」のところで、「障害者権利条約」の教育条項が紹介されているが、「合理的配慮(これは、個人の特別なニーズに対応する特別なケアのことである)」とされていて、半分はまちがっていないが、半分はまちがっている表現があったことが気になった(「合理的配慮」は「特別なケア」とはイコールではない)。また、障害児教育を考えているにもかかわらず、障害以外の要因による特別なニーズを持つ子どもへ傾斜をかけた記述も、焦点がぼける印象を受けた。