昨日、貝塚養護学校の方から電話をいただいた。大阪市が学校指定の停止を発表したことに対して、保護者が中心となって守る会ができつつあること、その集まりが12月3日(日)にあることなどを知らせていただいた。
これまで、貝塚養護学校の教育実践に接する機会があり、軽度発達障害や困難をもった子どもたちにとってどうしても必要な寄宿舎をもつ学校だと強く感じているので、以下のような意見を書いた。大阪市の教育委員と議会に送っていただくようお願いした。
貝塚のみなさん頑張りましょう
++++++++++++++++++++++++++++
寄宿舎のある貝塚養護学校の教育実践の意義を再確認し、学校指定停止の撤回を求めます。
来年度より全面的に実施される特別支援教育が、その対象を広げようとしているなかで、大阪市立貝塚養護学校の学校指定の停止が発表されたことは、いかにも拙速であり、性急なものといわざるを得ないと考えます。なぜなら、特別支援学校が困難で難しい課題をもった子どもたちの受け皿となり、今後の特別支援教育の全面実施の中で重要な役割をもつものと想定されているからです。
子どもの発達をめぐる問題は、いじめや暴力、対人関係の問題などいっそう複雑化してきており、発達のゆがみやもつれが複合化・多様化してきています。病弱教育の中心は、かつて喘息、腎炎、ネフローゼなど慢性疾患でしたが、しかし、小学校3~4年生から中学生頃におこってくる情緒や思春期的な問題を抱えた子ども-特に心身症として扱われる不登校などの問題を持つ児童・生徒が、小児科や精神神経科に通院や入院をし、治療・教育を受ける事例が全国的に増え、病弱教育の直面する課題となっています。
なかでも不登校問題は、通常の教育の中でも大きな問題で、すそ野の広い教育問題となっています。不登校児への対応も、担任教師を中心にクラスづくりの工夫、スクールカウンセラーの派遣による相談室での受けとめや養護教諭による保健室への登校、地域での適応指導教室の設置などが展開されていますが、まだまだ十分でありません。また、近年では、学習障害、注意欠陥/多動性障害等によって、周囲との人間関係がうまく構築されない、学習のつまずきが克服できないと言った状況が進み、不登校に至る事例は少なくないとの指摘もあります。広汎性発達障害、アスペルガー障害やADHDなど軽度発達障害で、集団への不適応を起こしたり、いじめられたり、いじめられていると思いこんだりするなどして、二次障害的にこじれてしまうケースもあります。学校での不適応ばかりではなく、家庭や地域での生活にも影響を及ぼします。逆に、家庭での養育力が乏しいことによって、状態が悪くなる場合もあります。不登校問題の背景には、養育や教育環境の複雑さや困難があります。自分を探し、自分をつくっていく主体はあくまでも子ども自身ですが、しかし、その基盤を整えることへの援助は重要です。特に軽度発達障害や発達にアンバランスのある場合、また、虐待など様々な付随的な問題を抱えている子どもと家庭にとって、とりわけ重要です。通常の教育的な枠組みの中では対応しきれない場合が多いからです。必要な場合には、生活と学習の枠組み全体をかえた取り組みも必要となります。そのような取り組みの一環となっているのが、病弱教育養護学校の不登校への取り組みです。
病弱養護学校の不登校への取り組みの歴史の中で、寄宿舎のある大阪市立貝塚養護学校はその先駆けとなってきました。貝塚養護学校の不登校へのアプローチは、不登校の子どもたちの生活の枠組みを整え、学部での学習と寄宿舎での生活によって、紆余曲折や葛藤はありながらも、仲間の中で、仲間とともに困難を乗り越えていくという点で貴重な実践をつくっています。寄宿舎をもった貝塚養護学校は、困難をもった子どもたちに向き合い、不登校、そして行動障害のある子どもたちへの特色あるアプローチを展開してきたことはよく知られています。このような教育実践が、今後本格的に実施される特別支援教育の深みを創るものと思われます。貝塚養護学校のこのような重要な役割を大阪市教育委員会が認識し得なかったことは残念でなりませんし、撤回も含めた再考を求めたいと思います。
これまで、貝塚養護学校の教育実践に接する機会があり、軽度発達障害や困難をもった子どもたちにとってどうしても必要な寄宿舎をもつ学校だと強く感じているので、以下のような意見を書いた。大阪市の教育委員と議会に送っていただくようお願いした。
貝塚のみなさん頑張りましょう
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寄宿舎のある貝塚養護学校の教育実践の意義を再確認し、学校指定停止の撤回を求めます。
来年度より全面的に実施される特別支援教育が、その対象を広げようとしているなかで、大阪市立貝塚養護学校の学校指定の停止が発表されたことは、いかにも拙速であり、性急なものといわざるを得ないと考えます。なぜなら、特別支援学校が困難で難しい課題をもった子どもたちの受け皿となり、今後の特別支援教育の全面実施の中で重要な役割をもつものと想定されているからです。
子どもの発達をめぐる問題は、いじめや暴力、対人関係の問題などいっそう複雑化してきており、発達のゆがみやもつれが複合化・多様化してきています。病弱教育の中心は、かつて喘息、腎炎、ネフローゼなど慢性疾患でしたが、しかし、小学校3~4年生から中学生頃におこってくる情緒や思春期的な問題を抱えた子ども-特に心身症として扱われる不登校などの問題を持つ児童・生徒が、小児科や精神神経科に通院や入院をし、治療・教育を受ける事例が全国的に増え、病弱教育の直面する課題となっています。
なかでも不登校問題は、通常の教育の中でも大きな問題で、すそ野の広い教育問題となっています。不登校児への対応も、担任教師を中心にクラスづくりの工夫、スクールカウンセラーの派遣による相談室での受けとめや養護教諭による保健室への登校、地域での適応指導教室の設置などが展開されていますが、まだまだ十分でありません。また、近年では、学習障害、注意欠陥/多動性障害等によって、周囲との人間関係がうまく構築されない、学習のつまずきが克服できないと言った状況が進み、不登校に至る事例は少なくないとの指摘もあります。広汎性発達障害、アスペルガー障害やADHDなど軽度発達障害で、集団への不適応を起こしたり、いじめられたり、いじめられていると思いこんだりするなどして、二次障害的にこじれてしまうケースもあります。学校での不適応ばかりではなく、家庭や地域での生活にも影響を及ぼします。逆に、家庭での養育力が乏しいことによって、状態が悪くなる場合もあります。不登校問題の背景には、養育や教育環境の複雑さや困難があります。自分を探し、自分をつくっていく主体はあくまでも子ども自身ですが、しかし、その基盤を整えることへの援助は重要です。特に軽度発達障害や発達にアンバランスのある場合、また、虐待など様々な付随的な問題を抱えている子どもと家庭にとって、とりわけ重要です。通常の教育的な枠組みの中では対応しきれない場合が多いからです。必要な場合には、生活と学習の枠組み全体をかえた取り組みも必要となります。そのような取り組みの一環となっているのが、病弱教育養護学校の不登校への取り組みです。
病弱養護学校の不登校への取り組みの歴史の中で、寄宿舎のある大阪市立貝塚養護学校はその先駆けとなってきました。貝塚養護学校の不登校へのアプローチは、不登校の子どもたちの生活の枠組みを整え、学部での学習と寄宿舎での生活によって、紆余曲折や葛藤はありながらも、仲間の中で、仲間とともに困難を乗り越えていくという点で貴重な実践をつくっています。寄宿舎をもった貝塚養護学校は、困難をもった子どもたちに向き合い、不登校、そして行動障害のある子どもたちへの特色あるアプローチを展開してきたことはよく知られています。このような教育実践が、今後本格的に実施される特別支援教育の深みを創るものと思われます。貝塚養護学校のこのような重要な役割を大阪市教育委員会が認識し得なかったことは残念でなりませんし、撤回も含めた再考を求めたいと思います。
タマ様のブログを拝見させていただきました。戦争、障害に関する本を取り上げられている文面を興味深く読ませていただきました。
弊社では、学校の先生方向けに授業準備のための無料情報サイト 「フォレスタネット」を運営しております。 この度、貴ブログに投稿されている記事の数々を拝見し、 是非私共にお力をお貸し頂けないかと思いご連絡致しました。 「フォレスタネット」は全国の先生方が実践等を共有し合うことで 先生方の授業準備をご支援するサイトです。 総数10万点以上の教材や実践例等の情報を掲載させて頂いております。 他にも、授業内で使える小噺、小ネタ、資料やプリントに利用できる素材となる 画像やイラスト、写真も掲載しております。 しかし、全国の先生をご支援する為に より多くの情報を揃えていきたいと思っております。 つきましては、貴ブログにございます記事について、 是非フォレスタネットへ掲載させて頂けませんでしょうか。 掲載作業の一切は全て我々の方で進めさせて頂き、管理人様のお手間はとらせません。 また、記事を掲載する際の名義は管理人様の名義のまま掲載させて頂きます。
タマ様の記事は、人を育てる教育に携わる学校の先生方々にとって、非常に貴重な情報となるかと存じます。 生活教育のカテゴリーでは、どの内容も、教育現場に必要な情報であると感じました。
ご不明な点も多々あるかと存じますので、何なりとご質問頂ければと存じます。 この度は突然の不躾なお願いとなり、大変申し訳ございません。 ご検討の程、何卒宜しくお願い申し上げます。 ご連絡いただける際は下記のメールアドレスまでお願い致します。
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