出久根達郎『古本供養』(河出書房新社、2008年)は、本をこよなく愛する出久根の作品。いろいろなところに書いたものを集めたもの。
その中に、「芥川を読む」がある。
芋粥、戯作三昧、地獄変、葱について書かれている。気になる作品であるが、いやな気分になるという。
出久根は、形式の多様性を追求し、技巧の中に美を見る芥川が好きではないようだ。
とはいえ、書かれていない、描かれていないものが、いいかえれば意図的に隠されているものがもよおす掻き立てる心の乱れを、芥川の作品は生起させるという指摘をしているようにおもう。
文学という創造は私たちに想像の翼を与えてくれる。書かれていないものが書いていること、語っていないものが語っていることへ想いを及ばせることが想像ということなら、それには、書いていないこと、語っていないことこそが重要なのである。
その中に、「芥川を読む」がある。
芋粥、戯作三昧、地獄変、葱について書かれている。気になる作品であるが、いやな気分になるという。
出久根は、形式の多様性を追求し、技巧の中に美を見る芥川が好きではないようだ。
とはいえ、書かれていない、描かれていないものが、いいかえれば意図的に隠されているものがもよおす掻き立てる心の乱れを、芥川の作品は生起させるという指摘をしているようにおもう。
文学という創造は私たちに想像の翼を与えてくれる。書かれていないものが書いていること、語っていないものが語っていることへ想いを及ばせることが想像ということなら、それには、書いていないこと、語っていないことこそが重要なのである。
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