このブログは、先人が能代市風の松原内を調査した、 『植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001年発行別冊』 の植物目録に基づいて、能代市 「風の松原」 内の植物を、追跡調査できた範囲内での記録を、アイウエオ順で掲載しているものです。但し、先人が調査したものの中で探しきれないものもあります。絶滅した種もあるようですが、現在調査中ですので、見つけ記録でき次第投稿いたします。又その逆で新種もあり、新種については付け加えて投稿しております。
ミズナラ緒言:落葉高木。雌雄同株。
山地に生え、ブナと混生することが多いが、純林を造ることもある。大きなものは高さ35m位になる。薪炭材のために伐採された2次林では、萌芽による更新によって、株立ちになっている個体が多い。
樹皮は黒褐色を帯び、はじめ鱗片状に剥がれるが、老木になると縦に深い割れ目が入る。若枝ははじめ淡褐色の毛があるが、後に無毛。
葉は互生。葉身は長さ7~15cm、幅5~9cmの倒卵形で、洋質紙。先端は急に尖り、基部はやや耳状に張り出し、縁には粗い鋸歯がある。表面には初め軟毛があるが、後に無毛になる。裏面は淡緑色で微毛と絹毛が生える。托葉は長さ1.2cmほどの線形で、開葉ごまもなく落ちる。葉の形はコナラと似て区別しにくいものもあるが、葉柄がほとんどないこと、きょ歯が荒くて鋭いなどの点で区別できる。葉柄はごく短い。
雌雄同株で、5~6月頃、葉の展開と同時に開花する。本年枝の下部から長さ4~5cmの雄花序は尾状で新枝から数個垂れ下がり、6~8cmで茎2.5mm程で雄しべは5~8個。上部の葉腋に雌花序をつける・雌花序には1~3個の雌花がつく。雌花序は赤味を帯び、小さく目立たない。花柱は3個ある。堅果1.5~2.5cmの卵状楕円形の。
殻斗は椀形で、外側には小さな総苞片に瓦重ね状に並んだ殻斗に覆われる。
冬芽は長さ5~10㎜の卵状長楕円形。先端は尖る。芽鱗は25~35個に覆われています。半円形の葉痕がある。
ミズナラの材は木目が美しいので、高給家具材として、又火力の強い、よい炭ができるために薪炭材として重要である。北海道のミズナラは、かってオーク材としてヨーロッパに輸出された時代もあった。現在ではロシアから輸入されているようです。
01.08年10月28日 ミズナラ 風の松原内の明示木です。
02.09年05月27日 ミズナラ 樹皮は黒褐色を帯び、縦に不規則な裂け目がある。鱗片状に剥がれる。材に水分が多く含まれ燃えにくいことからミズナラの名があると言われる。
03.09年05月27日 ミズナラ 葉は互生。
04.11年05月29日 ミズナラ 葉の表裏です。左側表。右側裏側です。
05.09年05月27日 ミズナラ 葉柄がほとんどないこと、きょ歯が荒くて鋭いなどの点で区別できる。葉は互性し、葉柄はごく短い。葉身は長さ5~20cmで倒卵状長楕円形です。
06.11年05月29日 ミズナラ 標準的なミズナラの葉の形です。左表側。右側が裏側です。葉柄がほとんどない。
07.09年05月27日 ミズナラ 葉の表側表面ですが無毛。
08.09年05月27日 ミズナラ 葉の縁には粗く鋭い鋸歯がある。
09.09年05月27日 ミズナラ 基部はくさび形。
10.09年05月27日 ミズナラ 葉の先は小突形。
11.09年05月27日 ミズナラ 葉の裏側は脈状に毛が目立つが、葉全面に微毛があります。
12.09年05月27日 ミズナラ 葉柄は短く毛があります。
13.09年12月28日 ミズナラ
冬芽は長さ5~10㎜の卵状長楕円形。先端は尖る。芽鱗は25~35個に覆われています。
14.11年12月04日 ミズナラ 半円形の葉痕がある。
雌雄花と殻斗については未調査のため今年記録でき次第追加いたします。
(注):私は植物調査と、写真撮影の技術も、始めたばかりで、本当のまだかけ出しです。あくまでも個人の趣味で調査したものです。間違った情報が多々あると思いますが、間違いを発見された場合御一報下されれば幸いです。宜しく御願い致します。
参考文献:山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花1