このブログは、先人が能代市風の松原内を調査した、 『植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001年発行別冊』 の植物目録に基づいて、能代市 「風の松原」 内の植物を、追跡調査できた範囲内での記録を、アイウエオ順で掲載しているものです。但し、先人が調査したものの中で探しきれないものもあります。絶滅した種もあるようですが、現在調査中ですので、見つけ記録でき次第投稿いたします。又その逆で新種もあり、新種については付け加えて投稿しております。
ミツバアケビ緒言:雌雄同株。落葉ツル性。
山野に生え、ツルは他の木などに巻き付く。ツルは右巻き。古いツルには短枝が発達する。樹皮は灰黒褐色。円形の皮目がある。
葉は互生で、古いツルでは短枝に集まってつく。3出複葉で長い葉柄がある。葉柄の長さは2~14cm。小葉は長さ2~6cm、幅1.5~4cmの卵形叉は広卵形で、縁に波状の大きな鋸歯ある。基部は心形または円形、先端は凹形。葉は両面とも無毛で、質は硬く、しっかりとしている。時に葉は越冬する。
4~5月、葉の間から総状花序が斜めに垂れ下がり、濃紫色の花を開く。花には花弁がなく、花弁状の萼片が3個ある。花序の先端には雄花が10数個つき、径4~5ミリと小さい。
雄しべはふつう6個ずつ。雄しべの基部には、やはり3個の萼片がある。基部側に大型の雌花が1~3個つく。
雌花は径約1.5cm、花柄は長さ2~4cm、円柱形の雌しべが3~6個とばらつきがある。花弁はなく、3個の萼片が花弁状に平開する。柱頭はかなり粘つく。
果実は液果で、長さ約10cmの長楕円形で、10月頃熟すと紫色を帯び、縦に裂ける。種子は黒褐色。
冬芽は長さ2~4mmの卵形。芽鱗は12~16個ある。葉痕は半円形。
01.08年10月19日 ミツバアケビ 葉は互生で、枝先に束生状につく。マツに絡んで生長しているミツバアケビ。
02.11年05月12日 ミツバアケビ 樹皮は茶色に見える。縦に筋が入っているように見えるが、これが皮目のためだと思います。円形の皮目があると文献にありますがこの個体は楕円形の皮目。
03.11年05月12日 ミツバアケビ ツルは真円。
04.11年05月12日 ミツバアケビ この個体のツルは左巻きです。
05.11年05月12日 ミツバアケビ 3出複葉。
06.08年10月19日 ミツバアケビ 葉は3出複葉で、縁に波状の不規則な鋸歯がある。小葉は卵形叉は広卵形で、葉表無毛。長い柄がある。質は硬く、しっかりとしている。
07.08年10月19日 ミツバアケビ 葉の裏無毛で脈が浮きでる。
08.11年05月12日 ミツバアケビ 包葉。
09.09年05月06日 ミツバアケビ 沢山の花をつけたミツバアケビ。葉腋から総状花序を垂れ下げる。花軸は長い。基部に近い方に1~3個の雌花、先端に多数の雄花をつける。
10.11年05月12日 ミツバアケビ 葉腋から花芽を出す。
11.09年10月19日 ミツバアケビ 基部に近い方に1~3個の雌花、先端に多数の雄花をつける。
12.11年05月11日 ミツバアケビ 雌花。花弁はなく、3個の萼片が花弁状に平開する。雌しべの数は3~6個とばらつきがある。この個体は4個。柱頭はかなり粘つく。
13.11年05月11日 ミツバアケビ 雌花序の裏側。萼片はなし。
14.11年05月11日 ミツバアケビ 雄花。球状に集まる。雄しべはふつう6個ずつ。雄しべの基部には、やはり3個の萼片がある。
15.11年05月11日 ミツバアケビ 雄花ですが、雄しべはふつう6個あります。雄しべを取り除いてみますと、雄花の中央部に雌しべの痕跡のようなものらしい突起物があります。それと雄花のは3個の萼片があります。木々@岸和田HP参考
16.11年10月12日 ミツバアケビ 大きな口を開けた熟した果実。
17.11年09月29日 熟した果実の果肉から種子が見える。
18.11年10月04日 ミツバアケビ 種子。
(注):私は植物調査と、写真撮影の技術も、始めたばかりで、本当のまだかけ出しです。あくまでも個人の趣味で調査したものです。間違った情報が多々あると思いますが、間違いを発見された場合御一報下されれば幸いです。宜しく御願い致します。
山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花離弁② 著者 太田和夫・勝山輝男・高橋秀男 山と渓谷社