WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

たいした中学生に拍手

2008年08月19日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

今日の新聞投稿欄に中学生のこんな投稿が載っていた。

 投稿者が本当に中学生で、自分で考えて投稿したのだとしたら、なかなか大した中学生だ。日本人は、とかく世の大勢に流されて、自分で考えた自分なりの意見を持たないものが圧倒的に多い。
 昨今の水面下に隠れた部分に考え及ばない(あるいはあえて知らんぷりの)環境論議の欺瞞性に、この中学生は、しっかりと気づいて問題提起をしている。頼もしい限りだ。こんな健全で聡明な中学生がいてくれれば少しは将来にも希望が持てる。

 願わくば「地球に優しい」の欺瞞性にも気づいてくれれば言うことないのだが。CO2が増えて地球が灼熱地獄と化そうが、地球にとっては“優しい”も“厳しい”もない、ただあるがままなだけだ。困るのは人間、それも金と権力で自分達だけ助かるようなこともできない、大勢の一般庶民、貧乏な弱小国の人たちなのだということに。


極楽山登り

2008年08月19日 | 今日の出来事

 山梨は第二のふるさと。毎年お盆に帰省すると南アルプスか八ヶ岳に登る。昨年は南八ヶ岳の赤岳に登った。今年は北八ヶ岳の北横岳に登ってきた。本来横岳が正式名称だが、南にも横岳があるので“北横岳”と呼んで区別されている。

 今年は山梨も異様に暑く、自分も歳で体力も落ちているし膝を痛めたし、普段山登りには縁のない同行者の体力も考えて、と言い訳がましいが、基本的にわざわざしんどいことをするのは嫌いなたちので、可能な山ならできるだけ楽してお気楽極楽登山が信条なのだ

 1993年にできた100人乗りロープウェイで一気に2,200mの山麓へ。さすがに下界と違って涼しい。ここまではハイヒールでもこれる。周辺は坪庭と呼ばれている溶岩台地で、天然の広大な日本庭園のようだ。極楽登山派にはお薦めの山である。
 

坪庭からちょこっと登れば山頂だが、さすがにここからはハイヒールというわけには行かない。 
 

途中、目玉オヤジのようなユーモラスなキノコがはえていた。
 

北横岳山頂(2,480m)。右に見えるハイマツの南に流れた枝振りが冬の厳しさと、それなりの高山であることを示している。左後方は蓼科山(百名山)。
 

山頂から南八ヶ岳連峰を遠望。真ん中の一番高い峰が、八ヶ岳連峰の最高峰赤岳(2,899m)。
 
快晴だと、このずっと右に遠く北アルプスまで望めるのだが、残念ながら今回は雲で見えなかった。


色メガネ?で見てきたエコ(^^)

2008年08月19日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

久しぶりのまとめ書き。暑さのせいかブログもお疲れ気味ではある。

少し前のことだが、京都市の環境モニターで、太陽電池施設と食品トレー再生工場を見学してきた。

まずは、岐阜羽島IC付近にある「SANYOソーラーアーク」。

デカっ!工場前にある超巨大太陽電池パネル。

 「ノアの箱舟」をイメージして作られたそうだ。全長315m、高さ37.1m、重さ3,000t。ソーラーパネルの総数5,046枚、最大出力630kw。

発電した電力は、DA(直流-交流)変換後、後の半導体工場で使われているそうだ。
パンフレットには、「石油換算で年間12万310ℓ、167tのCO2削減量に相当する」と誇らしげに書いてある。

で、ナビゲーターのお姉さんに質問してみた。<>内は私のココロの中でのツッコミ。

Q:総工費はいくらくらいかかってるんですか?
A:ちょっと分かりません。
 <まあ、少なくとも数十億円はかかってそうだな。ちゃんとそのコストも含めてCO2削減効果を評価したの?>

Q:工場の電気全てまかなえてるんですか?
A:いえ、必要量の3%くらいです。
 <お姉さん、声小さいよ。てことは、この工場は石油換算で年間約400万ℓ、5,570tのCO2!を出してるってことになりますな>

最大出力630kwはあくまで最大値。見学時の実際の発電量はと、モニターで見ると下のように240kwであった。

Q:最大値は分かったけど、平均するとどのくらい?
A:300kwくらいです。ソーラーアークは、皆さんに太陽電池の有用性を理解していただくための施設ですので、全体を見やすいように角度が直角に近くなっています。なので、太陽が真上近くにある夏はむしろ最大発電量は少なくなり、冬場に多くなります。
 <ふつう、各季節とも最大効率が得られるように、季節の太陽高度に合わせてパネル角度が動くようにするでしょう。まして市民向け啓蒙施設ならなおさらのこと。要するにデカ過ぎて動かせるようにできなかっただけのことでしょ。>

館内には、今は昔、忘れられた「愛・地球博」のパビリオンのような子供だましのアトラクション。

唯一、この展示だけは興味を惹かれた(クリックで拡大)。

 このまま地球温暖化が進んで、南極やグリーンランドの氷が全て融けると日本は半分くらいが海の底に沈む。(さすがに非科学的と批判を浴びた「北極の氷も融けて海面が上昇する」とは書いてなかった)
京都も京都市を含め大半が沈没しそうだ。やっぱり八ヶ岳の高原に避難しておくしかないなあ。大江あたりはかろうじて助かりそう。100年後には大江の海岸で海釣り?

 それにしても、白物家電不振やお家騒動で火の車の三洋電機、経営再建で大変なときにこんなものに金かけていて大丈夫?、と老婆心ながら思ってしまう。環境ブームに便乗してソーラーパネル事業で一山当てようとの思惑だろうけど、誰しも考えることは同じ、すでにドイツのメーカーや京セラはじめ日本のメーカーも乗り出している。まあ、頑張って。

お次は、いじめられっ子=プラスチックゴミの救世主?、食品トレー再生工場。

玄関ホールのショーケースには、おなじみの各種食品トレー見本が並ぶ。

 係の方の説明によると、「当社は食品トレーのトップメーカー、皆さんが日常スーパーなどで買われる食品のトレーはほとんどわが社の製品。帰ったらトレーのウラを見てください」と胸を張られる。
 で、家に帰って、生協で買ったお肉のトレーを見てみた。確かに!。

この工場では、原材料の一部に(当然のことながら、全部ではない)、中部地域一円から回収された食品トレーを再生原料として使っているそうだ。

各自治体で回収されて工場に送られてきた(トレー入り)“ゴミ”の山。資源として再生できないものも多く含まれているので、まずは人海戦術での分別が必要。

 この分別場、くそ暑い夏の盛りなのに冷房はない!(これもエコのため!?)従業員の方は扇風機の風だけで黙々と作業をしておられた。おそらくパートか、はやりの派遣なのだろう。現業以外の社員とお偉方は、エアコンの効いた別社屋で快適に仕事をしている。

 食品トレーのリサイクルエコに貢献しているのは、口だけの学者・環境屋でも、ヒマな主婦でも、ええカッコシイのスーパーでも、格好だけの自治体でも、ブームに乗っかったリサイクル企業でもない。
 暑い中ゴミを回収して回っている“真面目な”労働者(京都市は質が悪いが)と、黙々と分別に励むこの方々あってのエコであることは間違いない。

 以前からいまいち効果を疑わしく思っていたプラゴミの分別だが、今回の見学で再生できないトレーの方が多いということが再確認できた。比較的再生しやすい食品トレーにしても、まず低発泡スチロールのものを選んで、紙ラベル剥がして、きれいに洗ってようやくリサイクル可能になるのだ。再生できるように分別をちゃんとやるには、コストもさることながら、精神的にも肉体的にも、ものすごいエネルギーが要るということだ。
 そもそも再生しなきゃならないようなものを作らない、売らない、使わないこと、エコには3つのRより3つのNoが大切なんだと、今さらながらあらためて再認識させられた。

 ちなみに、本見学ツアーでは参加者にPETボトル入りのお茶が配られ、「環境モニターなのにPETボトルなんか持って行っていいの?」とか言っていた主婦の方々も、タダでもらえるものはしっかりとお持ち帰りになったのであった。