WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

「エネルギー政策意見聴取会」

2012年07月16日 | 環境・エコ・共生・持続・温暖化とか・・

とやらいう政府の“アリバイ工作”ロードショーが仙台を皮切りにスタートしたらしい。

“事前アンケート提出者の中から抽選で”選ばれた意見表明代表者9人のうち1人が東北電力企画部長で、会社の考え方として「原発依存率20~25%」に賛同する意見を述べたことが「ヤラセじゃないのか!」と非難ごうごうとTVで報道されていた。さらに意見表明者のうち3人は宮城県民ではなく首都圏在住者だったという。
TVのキャスター、したり顔のコメンテーターも迎合的にそこを突っついていた。質問する機会がないとか時間が短いとか、どうでもいいとまでは言わないがまあ、ほとんどどうでもいいようなことまで。

思わず「オイオイ、突っ込みどころを間違ってるだろう」と参加者、TVの馬鹿さ加減にはほとほと情けなくなってしまった。

おそらく参加者の大半が鬱憤晴らしに来た反原発派の会場でそんな人選をすれば、「ヤラセじゃないのか!」の怒号が飛び交うだろうことは容易に予想がつく。そんなことは計算済み、なかなかうまく仕組まれた茶番劇で、チョンボ続きの政府も今回はしてやったりだ。

参加者全員が意見表明するなんてことはハナからほとんど不可能。
(もっともやってやれないことではない。国の行く末を左右する重要な議論なんだから1会場24時間1週間ぶっ通しくらいのことをやっても良いとは思うが。)
で、事前アンケートで政府提案の原発依存①0%、②10~15%、③20~25%の3択から“それぞれ3人づつ”を“無作為に抽選で”えらんだ代表9人が意見表明する。

一見、“公平”で“民主的”に見える。しかしこれほど作為に満ちた誘導的な仕掛けをどうして見抜けないのか。

第一、そもそも議論の前提として「政府提示の選択肢」が出発点になっていることからしておかしい。
百歩譲って、憲法で立法提案権、行政権を国民から付託されている政府が「議論のたたき台」を示すことは、百論噴出でまとまりのないそれこそアリバイ作り・ガス抜きのためだけの公聴会よりはマシかもしれないが。

第二、仕方なく政府提示の3択を受け入れるとしても、この公聴会からは3択に対する国民の選択比率は表に見えてこない。少数意見を全く無視するのは論外だが、3つの選択肢それぞれの代表に同人数を割り当てるこのやり方では、国民の多数が望んでいる選択肢が不当に過小評価され、望んでいない選択肢が“公平”の名のもとに不当に過大に扱われる結果となってしまうのだ。

情報化社会の今、自分の寄るべき哲学とウラを見抜く目さえしっかり持っていれば、御上にお膳立てをしていただかなくても国民的議論などいつでもどこでもできる。
ただでさえ財政逼迫の中、こんなくだらない「意見聴取会」に金と時間をかけさせた上に、意気揚々と出かけて自らガス抜きと世論誘導に手を貸すようなバカな行為に参加者は気付くべきだ。
原発廃止か継続か、とにかく国としての基本的な方向性だけでもまずはっきりさせるよう「国民投票」実施を政府に要求すべきだと思う。
結果「廃止」なら生活が不便になろうが、給料が減ろうが受け入れるべきだし、「継続」ならそこではじめて原発パーセンテージの議論に移行すればよい。


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