下鴨神社で開催中の、毎年恒例「下鴨納涼古本まつり」に行ってきました。けっこうな人出。
絵本の読み聞かせ会。
猛暑の中、子供たちが一心に見入っていて、なかなか大盛況でした。 テレビやゲームに子守りさせるのでなく、親がちゃんと子供に向き合えるゆとりのある世の中になってほしいものです。
8/17-9/2に「下鴨神社 糺の森の光の祭」というライトアップイベントが行われるらしく、準備が進められていました。デッカイ、恐竜のタマゴみたいな行燈がたくさん並べられていて、昨年の「木津川アート」を思い出しました。
ケチをつけるつもりはないけど、なんか陳腐感漂うイベントだなあ。あ、しっかりケチつけてるやんか^^。ジジイの特質ですな。
猛暑の中、探し回って面白そうなのを4冊ゲットしました。
「五日市憲法草案」
「憲法」に関わる事件、話題が多いこの頃ですが、軍部と天皇独裁の明治時代、国民主権を基本にした、現憲法につながる憲法草案を起草した民間人たちの奮闘を数々の記録や証言で追ったドキュメンタリー。
なにより勇気あることに、美智子上皇后がその価値を大いに評価する感想を述べられたという。現代の皇室は、”ネトウヨ”なんかより、実はよほどまともなのかもしれない。ただし、それを口にする「表現の自由」を、彼らは抑圧制限されているのだが。
「カエル」
カエルにこだわって、その種類や生態を子供にも分かりやすく解説した素晴らしい本だと思います。多種類のカエルのカラー写真は大いに興味をそそられます。カエルの病気診断、治療法解説まであり、著者のカエル愛がひしひしと伝わってくる。
「回転寿司おもしろ大百科」
誰もがよく知っている回転寿司をテーマに、厨房で働く人たちや業界の歴史、生産業者、加工業者、魚の種類、用語や魚の漢字にいたるまで幅広く、ふんだんな写真と図解で面白く楽しく読ませる。子供向けだが大人が読んでも十分惹きこまれるし勉強にもなる。
「十二世紀のアニメーション」
アニメの巨匠のひとり、あの「風の谷のナウシカ」他、数々の名作を生みだした高畑勲監督の本。時節柄すぐ目に留まった。
なぜ日本でこんなにマンガ、アニメ文化が隆盛になったのか?を、12世紀ころの日本独自の絵巻物文化から考察している。
筆による繊細な線描表現と、絵巻物形式による物語描写は日本独特の発明であり、後世の北斎漫画や浮世絵へ、さらにはマンガ、アニメへと発展、継承されていく。
西洋にもデッサンや近世以降のカトゥーンなど線描表現はあるが、あくまで絵の具などによる描画芸術の下絵や俗っぽい表現手段として、アートの主流とはなりえなかった。
こんな価値ある書物が無造作に積み上げられている、古本一の面目躍如というか、まさに掘り出し物を掘り当てた気持ちで嬉しくなった。
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