毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 慰安婦問題めぐる橋下大阪市長発言に国内外の怒りが噴出している。
 閣僚の靖国参拝や日本による植民地支配の再解釈をめぐる安倍首相の発言に厳しい批判が出たのは先月。

 橋下氏の発言や考え方について、「風俗店で解消するという発想は、自分の体験から出たのではないか」、という声が少なくない。

 自民党の主要メンバーも考えはそれほど違わない。
 前党首の谷垣禎一法相は、「当時は橋下さんのおっしゃるように必要性を感じていたからこそ、必要悪かどうか分からないが、こういうことがあったんだろうと思う」(毎日新聞)。

 今日は、そんなあたりのことや各界の意見などを記録。
 ・・では、安倍氏は・・・、ということで、安倍氏も含めて、昨年11月に「慰安婦問題」についての意見広告をアメリカで出したことの記録を明日のブログにしよう。

     (追記 翌日5月17日ブログ ⇒ ◆米で慰安婦の意見広告・安倍氏も連名(2012年11月)/橋下氏さらに暴走

人気ブログランキング = 今、2位あたり
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←

 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

 ●橋下共同代表 ツイッターで持論を展開
          NHK 5月14日
 日本維新の会の橋下共同代表は、14日、インターネットの簡易投稿サイト、ツイッターでいわゆる従軍慰安婦の問題について、「日本以外においても慰安婦が活用されていたのは事実だ」などと述べ、改めて持論を展開しました。
この中で橋下共同代表は、「今の視点で慰安婦がよいか悪いかと言われれば、よいことだとは言えない。当時がよかったからと言って、今の時代ですべて正当化されるものではないのは当たり前」と述べました。

そのうえで橋下氏は、「日本以外においても軍人の性的欲求の不満解消策にいわゆる慰安婦が活用されていたのは事実で、日本が国を挙げて韓国の女性を拉致して強制的に売春させたことの証拠がないのも厳然たる事実だ。世界が誤解しているなら、日本が不当な侮辱を受けないために当時の状況はしっかりと知る必要がある」と述べ、改めて持論を展開しました。

また橋下氏は、「意に反して慰安婦になった方は気の毒だ。法的な問題は解決済みであっても、ことばのかけ方、接し方は別だ」と述べました。

さらに橋下氏は、「敗戦国として侵略の評価は受け止めなければならない。日本の侵略を否定する人たちは潔く負けを認めなければならない。周辺諸国に対しても苦痛と損害を与えたのも事実で、反省とおわびをしなければならない」と述べました。

一方、橋下氏は、今月上旬に沖縄のアメリカ軍普天間基地を視察した際に、アメリカ軍の幹部に「もっと風俗業を活用してほしい」と述べたことについて、「風俗業を活用したからと言って、沖縄での米兵の性的事件が収まるかは分からないが、建て前論はやめたほうがよい。米軍が、法律上認められている風俗業を利用することは何ら問題はない。だいたいアメリカはずるい。アメリカは一貫して公娼制度を否定する。現在もそうだ」と述べました。

●橋下氏、米軍司令官に「風俗業活用を」 沖縄・普天間
         2013年5月13日21時59分
 日本維新の会の橋下徹共同代表は13日夕、今月初めに沖縄県の米軍普天間飛行場を訪問した際、司令官に「もっと風俗業を活用してほしい」と進言した、と明らかにした。大阪市役所で記者団に語った。

慰安婦問題、風俗業をめぐる橋下氏の発言要旨
 橋下氏は13日午前、戦時中の旧日本軍の慰安婦について「猛者集団をどこかで休息させてあげようと思ったら、慰安婦制度は必要なのは誰だってわかる」などと発言した。橋下氏は同日夕、こうした発言をめぐる質疑の中で「慰安婦制度じゃなくても風俗業は必要だと思う。(米軍の司令官には)『法律の範囲内で認められている中で、性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にあるわけだから、もっと真正面からそういう所(風俗業)を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをきちんとコントロールできないじゃないですか。建前論じゃなくて、もっと活用してほしい』と言った」と述べた。

 橋下氏によると、「司令官は凍り付いたように苦笑いになって『禁止している』と言った。『行くなと通達を出しているし、これ以上この話はやめよう』と打ち切られた」という。

 橋下氏は記者団に「兵士は自分の命を落とすかも分からない極限の状況まで追い込まれるような仕事。エネルギーはありあまっている。どこかで発散することはしっかり考えないといけない」と説明した。

●石原氏「軍と売春付き物
     2013年 5月 14日
 日本維新の会の石原慎太郎共同代表は14日、橋下徹共同代表の従軍慰安婦に関する発言について「軍と売春は付き物だ。(売春は)日本の場合にも貧しい人たちがお金をもうけるために、一番簡易な手段として昔からあった。歴史の原理だ。橋下氏は基本的に間違ったことは言っていない」と述べ、橋下氏を擁護した。

ただ、「物の言い回しとかタイミングは(問題が)ある」とした。国会内で記者団に語った。

 また松井一郎幹事長(大阪府知事)も府庁内で記者団に対し、「現実に(慰安婦制度が)あったということは、必要とされていた(ということだ)。そういう問題を本音で解決するために(橋下氏は)言ったと捉えている」と語った。 [時事通信社]



●「権力者の発想」「公職去るべきだ」=橋下氏慰安婦発言に批判
     ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013年 5月 14日
 旧日本軍の従軍慰安婦制度を是認した日本維新の会の橋下徹共同代表の発言について、識者からは14日、「公職を去るべきだ」などと批判の声が上がった。

 作家の吉永みち子さんは「慰安婦制度を容認する前提には、人間性を否定する戦争の肯定がある」とした上で、「そうした状況に放り込まれる男性、女性の気持ちを忖度(そんたく)していない。人間を駒としてしか見ない権力者の発想で、政党の代表としての資質に疑問を感じる」と語った。

 従軍慰安婦問題に詳しい和田春樹東京大名誉教授(歴史学)は、旧日本軍の関与を認めて謝罪した「河野談話」に触れた上で、「なぜ今、橋下氏が慰安婦制度の弁護人として登場するのか。恣意(しい)的な行為だ。問題について既に判決は出ており、裁判は終わっている」と指摘。「社会が努力して確立した認識を思いつきで否定するのはおかしい。私人としては認められても、公職を去らないといけない」と批判した。

 評論家の小沢遼子さんは「今これが一番受けると思って発言をしているようだ。従軍慰安婦は世界的な問題として捉えられており、品位を持って語ってほしい」と注文した。 [時事通信社]

●米国防総省「ばかげている」 橋下氏の「風俗業」発言に
朝日 2013年5月14日
 【ワシントン=大島隆】日本維新の会の橋下徹共同代表が、沖縄県に駐留する在日米軍の高官に「もっと風俗業を活用して欲しい」と述べたことについて、米国防総省の報道担当者は13日、朝日新聞の取材に対して「我々の方針や価値観、法律に反する。我々は地域の人々に敬意を払うよう心がけており、いかなる問題であれ買春によって解決しようという考えは持っていない。ばかげている」と話した。
米軍は軍法で、軍人がお金を払って性行為をすることを禁じている。

 橋下氏は13日午前に、旧日本軍の慰安婦について「慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」などと発言。
同日夕にこうした発言を巡る質疑の中で、今月初旬に沖縄県の米軍普天間飛行場を訪問した際に、米軍の司令官に「『法律の範囲内で認められている中で、性的なエネルギーを合法的に解消できる場所は日本にあるわけだから、もっと真正面からそういう所(風俗業)を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをきちんとコントロールできないじゃないですか。建前論じゃなくて、もっと活用してほしい』と言った」と述べた。

●下氏発言に女性団体憤慨「最低の発想」
         沖縄タイムス 2013年5月14日
 「言語道断で、とんちんかんも甚だしい」「女性を道具とみる最低の発想だ」。
戦時中の従軍慰安婦制度を「必要だった」と主張し、在沖米海兵隊員の「性的エネルギー」解消に風俗業者を活用するよう勧めた日本維新の会の橋下徹共同代表の発言に、県内女性団体のメンバーは憤慨した。

 「風俗店で解消するという発想は、自分の体験から出たのではないか」。
基地・軍隊を許さない行動する女たちの会共同代表の高里鈴代さん(73)は、橋下氏の意図をいぶかる。

 米兵の精神的な高ぶりや性欲を風俗店で解消するという意見に「性暴力の理由を肯定し、人権意識を喪失している」と批判。
米兵による性暴力は、過重な基地負担が原因の一つと指摘し、「風俗店に行けば性暴力が減るという根拠はない。基地を減らす方が先で本末転倒な考え方だ」と批判した。

 1995年の暴行事件で加害米兵に対し、「犯行に使用した車を借りる金があれば女(売春婦)を買えたのに」と暴言を吐いた当時の米太平洋軍司令官は、県民の非難を受け、辞任した。
 県女性団体連絡協議会の伊志嶺雅子会長(69)も、橋下氏の発言は売春を肯定しているととらえる。その上で「戦時中であろうとなかろうと、女性を道具として使うこと自体がおかしい。男性が頑張っているから女性は我慢しろというのか」と反論した。

 ジャーナリストの由井晶子さん(79)は「維新の会の底が知れた。尖閣問題などで危機感をあおり、威勢のいい言葉を並べて、人気を得てきたが、本質が出た」とみる。橋下氏の発言以上に、それを許す日本の世論に目を向け、「強い国、美しい国の裏で、弱いもの、小さいものを踏みつけても気付かない鈍感な風潮が今の日本にはある。今回の発言を許すのか、許さないのか、試されている」
 ジェンダー問題を考える会代表の安次嶺美代子さん(66)は「女性に対するレイプ発言と同じ。女性の人格、人権の全否定につながる。絶対に許されない」と語気を強めた。

●橋下氏発言:女性は道具か 県内反発「男性にも侮辱的」
                毎日 2013年05月14日 琉球新報
 日本維新の会の橋下徹共同代表(大阪市長)が、米海兵隊に風俗の活用を勧める旨の発言をしたことに対し、県内の女性団体などは13日、「女性は道具同然ではないか」などと怒りの声を上げた。
太平洋戦争中の従軍慰安婦制度について「軍の規律を維持するため必要だった」との発言にも「もし家族が同じ立場に置かれた時に同じことが言えるのか」などと強く反発した。

 沖縄女性史家として戦中の慰安婦の実態や戦後の米兵による性被害について調査している宮城晴美さんは「地方自治体を預かる長が女性の人権を無視する発言をするとは、その資質を疑う。人の痛みが分からずにどんな行政ができるのか」と強い怒りをにじませた。

 また「これまでの歴史を見ても、軍隊の犠牲になるのは常に女性だ。もし母親や娘が同じ立場に置かれた時、同じことが言えるのか」と語気を強めた。

 「こういった認識を公の場で平然と言えるのだろうか」。
県女性団体連絡協議会の伊志嶺雅子会長はがくぜんとし、開いた口がふさがらない。「命を懸けて戦地に行くのだから、女性は我慢しろというのか。人権どころか、女性はもう道具同然ではないか」と憤った。

 むぬかちゃー(ライター)の知念ウシさんは「男性にとっても侮辱的だ。男性の健康的な性の在り方をも抑圧して、戦争や基地が成立していることを、この発言は暴露している。橋下氏がこうした考えであれば、基地を引き取って大阪で実践するべきだ」と批判した。従軍慰安婦についての発言には「戦時の性暴力を肯定するならば、今後も日本は同じことを繰り返す。国際的感覚から言っても恥ずかしい」と語った。

<米軍問題関連の女性蔑視発言>
 1995年11月 同年9月に起きた少女乱暴事件をめぐり、リチャード・マッキー米太平洋軍司令官(当時)が「全くばかげている。私が何度も言っているように、彼らは車を借りる金で女が買えた」と発言、更迭された
 2001年7月3日 ジャーナリストの木村太郎さんがキャスターを務めるニュース番組で、北谷町で起きた女性暴行事件をめぐり「これからの交渉に日本側にとって幸いになるかもしれません」と発言。抗議の電話を受け、放送内で謝罪した
2011年11月28日 報道陣との非公式の懇談会の席で、米軍普天間飛行場代替施設建設の環境影響評価書提出時期に関する質問を受けた沖縄防衛局の田中聡局長(当時)が「これから犯す前に犯しますよと言いますか」と発言、更迭された。


●橋下氏慰安婦発言:閣僚から批判相次ぐ
         毎日新聞 2013年05月14日
 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が第二次世界大戦中の旧日本軍による従軍慰安婦制度を「必要だった」などと発言したことについて、14日の閣議後記者会見で閣僚から批判が相次いだ。
 下村博文・文部科学相は「タイミングが非常に悪い。この時にあえてこの発言をするプラスの意味があるのか」と批判。橋下氏が沖縄で米海兵隊司令官に風俗業の活用を提案したことについても、「党を代表した者の発言ではない。その辺のおじさんの発言ではないのだから、党の代表としての発言とはいかがなものか、もうちょっと認識をする必要があるのではないか」と苦言を呈した。

 稲田朋美・行革担当相も「慰安婦制度というのは、女性の人権に対する大変な侵害だと思っている」。「風俗業活用」発言については「意味が分からない」と語った。

 谷垣禎一法相は「当時は橋下さんのおっしゃるように必要性を感じていたからこそ、必要悪かどうか分からないが、こういうことがあったんだろうと思う」と述べた上で「今の時点で必要性を強調する必要があるかどうか、大変疑問に思う」と話した。

 岸田文雄外相は「これまで多くの戦争があり、女性の人権が侵害されてきた。慰安婦問題も、筆舌に尽くしがたい思いをされた方々を思い、非常に心が痛む」と述べ、慰安婦の募集などに強制性があったことを認めた1993年の河野洋平官房長官(当時)の談話を引き継ぐ考えを示した。【まとめ・福田隆】


●維新と選挙協力解消も=橋下氏らの歴史認識批判—みんな・渡辺代表
  ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013年 5月 15日
 みんなの党の渡辺喜美代表は15日、旧日本軍の従軍慰安婦を「当時は必要だった」などとした日本維新の会の橋下徹、石原慎太郎両共同代表の発言について、「党の見解となれば、当然、今までの関係は見直していくことになる」と述べ、参院選での協力を解消する可能性に言及した。国会内で記者団に語った。

 渡辺氏は「古色蒼然(そうぜん)たるレトリックを使って戦時体制を賛美する政治勢力とは一線を画す」と橋下、石原両氏の姿勢を重ねて批判。両氏と歴史認識を共有する候補者は「依頼があっても推薦はしない」と述べた。橋下氏らの発言については「常識的には党の見解だろう」と指摘し、維新側に確認する考えを示した。

 一方、維新の松野頼久国会議員団幹事長は「個人的な見解だと橋下氏本人も言っている。党として取りまとめた内容ではない」と記者団に述べ、協力維持に期待を示した。

 みんなは維新との間で、参院選の勝敗の鍵を握る全国31の1人区のうち12を含む25選挙区での候補者一本化を柱とする選挙協力で合意している。[時事通信社]

●公明代表「維新は暴走政党」 メルマガで橋下発言批判
           朝日 2013年5月15日22時11分
 公明党の山口那津男代表は15日、自身のメールマガジンで、日本維新の会を「暴走政党」と厳しく批判した。
橋下徹共同代表の従軍慰安婦などをめぐる発言を擁護した石原慎太郎共同代表も合わせ、「2人の発言は女性の人格と人権を著しく傷つけるものであり、内外の批判を招くのは当然」と指摘。
石原氏が自称する「暴走老人」をもじる形で批判を展開した。

 さらに「このようなリーダーに率いられた政党には、有権者の良識をきっぱりと示そう」と、維新を支持しないよう呼びかけた。

●橋下氏への内外の厳しい視線
       日経 5月16日
 判断力は政治家の重要な資質の一つである。何をいつどこで語るかが日々問われる存在だ。
日本維新の会の共同代表である橋下徹大阪市長はその自覚に欠けていないか。自身の言葉が国内どころか海外でも波紋を広げているのはなぜかをよく考えてもらいたい。

 発端は旧日本軍の従軍慰安婦について「必要なのは誰だってわかる」という発言だ。維新の石原慎太郎共同代表も「軍と売春はつきもの」と呼応した。

 性倫理は時代や国で異なるが、「精神的に高ぶっている集団を休息させる」ために女性を慰みものにしてよいはずがない。1981年発効の女子差別撤廃条約は女性の人身売買と売春の防止に1章を割く。日本も加盟国だ。

 橋下氏の言うように他国にも同じような過去があったとしても、それで日本の慰安婦問題が許容されるわけではない。

 元慰安婦への謝罪と賠償を求める韓国は猛反発している。日韓が相次ぎ政権交代したのにいまだ開けない首脳会談をさらに遠のかせた。東アジアの安定に逆効果でしかない。

 周辺国以外の目も厳しい。橋下氏は沖縄の米軍司令官に米兵犯罪を減らす一策として「風俗業の活用」を進言したそうだ。

 米国防総省報道官は米軍が買春を推奨しないのは「言うまでもない」と不快感を示した。人権に敏感な米欧メディアは「有力首相候補が性奴隷は必要と発言」(米AP通信)と批判的に報じた。

 騒ぎがさらに大きくなれば安倍晋三首相の「侵略の定義は定まっていない」などの発言も一体として扱われかねない。米国内の知日派は「日本異質論を誘発する」と懸念する。このままでは日本の国益を損なうおそれがある。

 上手の手から水が漏れるということわざがある。地盤や資金力のなさを言葉の力で補って野党第2党の党首になった橋下氏に「自分ならば誰でも説得できる」との過信はなかったか。謙虚さも政治家の大事な資質である。

●韓国政府、橋下発言を改めて批判 「常識以下の発言」[PR]
       朝日 5月15日
 【ソウル=貝瀬秋彦】韓国外交省は15日、旧日本軍慰安婦をめぐる日本維新の会の橋下徹共同代表の発言について、「常識以下の発言」と改めて非難する報道官の論評を発表した。

 論評は「今回の発言は女性の尊厳を冒涜(ぼうとく)し、歴史を歪曲(わいきょく)し、反人道的な犯罪を擁護しようとする内容だ」と批判。「日本の指導層の人物が、過去の過ちを反省し、時代錯誤的な言行をしないよういま一度求める」としている。

●クローズアップ2013:「橋下流」暴走 「慰安婦問題」米の視線厳しく
       毎日新聞 2013年05月15日
 ◇日米関係にきしみも
 従軍慰安婦を巡る日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長による発言が波紋を呼んでいる。国内や中国、韓国両政府だけでなく、米国からも批判の声が上がる。朝鮮半島情勢が不安定さを増す中、アジア重視を掲げるオバマ政権にとって、日本は重要な同盟国だ。しかし、「人権」という民主主義の根幹にかかわる部分での国際感覚からの認識のずれに、日米関係にきしみが生じる可能性もある。

 「米国に賛同者はいない」。ワシントンで今月3日開かれた、歴代駐日米国大使らが集まったシンポジウム。2009年1月まで駐日大使を務めたシーファー氏は、1993年に慰安婦問題に対する政府の謝罪と反省を示した河野洋平官房長官(当時)の談話に見直しの動きがあることにクギを刺した。

 米政府は、日本での歴史認識問題について、これまで懸念を示すような直接的な関与はせず、慎重に見守る姿勢を示してきた。北朝鮮への対応など緊密な連携が必要な日米間できしみが生まれるのを防ぐのが狙いだ。しかし、旧日本軍の慰安婦問題に関しては人権問題として日本側に厳しい視線を向ける。

 歴史認識と慰安婦問題を明確に分けて考える米国の姿勢を、日本側も十分感じ取っている。日本外務省幹部は慰安婦問題について「同じ歴史認識問題でも特別に難しい。日本側の細かい説明がそもそも聞いてもらえない」と明かした。日本側は「強制連行」かどうかを問題に据えたい考えがあるのに対し、米国は「強制」であろうとなかろうと、そうした行為自体が人権侵害だとの考えが強い。

 米議会は07年、日本政府に慰安婦に対する謝罪を求める決議を下院本会議で採択している。反対議員はほとんどなく、決議の共同提案者は150人を超えた。米軍内でも女性の人権問題に関する発言には敏感に対処している。95年に沖縄で起きた米兵による少女暴行事件では、米太平洋軍司令官が「事件に使ったレンタカー代で女性を手に入れることができたのに」と発言し、辞任に追い込まれた。

 在日米軍司令部幹部は橋下氏の一連の発言について「(在日米軍の)全隊員に浸透させようとしている価値とは相いれず、我々の政策や法と対立するものだ」とコメントした。



コメント ( 0 ) | Trackback ( )